子どもが家で
『◯◯くんのこと、大キライ』
って言ったら、子どもにどう声かけますか?
つい『そんなこと言っちゃダメ』
とか、
『そんなこと言わないで仲よくしよう』
『なんで?』
『イヤならイヤって言えばいいじゃない』
そんなふうに言っちゃいますよね。
でも、実は『◯◯くん、キライ』
などと、
お友だちのことをキライって、
大人に言えるってことは 、
“ 心のリフレッシュ ” になってるんですよ。
どういうことか、というと、
以前、保育士をしていた時の話なのですが、
保育園で一人遊びが多かった
5歳の男の子は、
しだいにお友だちと遊ぶ機会も
増えてきました。
捕まえた虫を取られると、
お友だちに向かって
『◯◯くん、キライ』と言うように
なりました。
すぐに取り返すのですが、家に帰っても、
『◯◯くん、いじわるだからキライ』
と言っている、とお母さんは
心配していました。
園では、イヤなことをされたら
“ やめて ” と言ってごらん。
と男の子に言っていたのです。
当時私はまだ新米で、子どもには
“ みんなと仲よく遊んでほしい ”
とばかり思っていたのです。
だから男の子に
『 “ やめて ” って言おうね。
“ キライ ” っていつも言ってると
お友だちが悲しんじゃうよ』
と伝えていました。
でも、男の子の
“ キライ ” と言う回数は、
逆に増えていったんです。
虫の取り合い以外にも、
お友だちのことを
“ キライ ” と言うように
なってしまったんです。
そのことをお母さんから相談されても、
安心してもらえるようなお返事が
出来ずにいたのです。
そして、私は自分の未熟さを
責めていました。
事情で退職しなくてはならなくなり、
その子とは疎遠になってしまいました。
それから娘が生まれて、
自分の子育てに
行き詰まってしまった私は、
“ 心を抱きしめる子育て ”
の学びを始めました。
そこで、
“ ママにお友だちのグチを言える、
ということは、
心のリフレッシュになり
元気が戻ってくる ”
ということを学びました。
その時に “ キライ ” を連発していた
男の子のことが浮かんできたのです。
男の子の気持ちを
受けとめてあげることが、
まず大事だったんだ、と。
そして、“ 心を抱きしめる学び ” で、
“ 私はこれからは、こういう接し方を
していこう ”
と思えたのです。
子どもが遊びの中で大事なものを
取られた、ということは
やはり大きなストレスなんです。
子どもがグチを言ってきた時は、
『そんな気持ちなんだね』
と、子どもの気持ちを受けとめて
あげると、
イキイキとした眼差しで見つめて
くれたり、ほっとした表情を
見せてくれたりするのです。
“ わかってもらえた ”
という安心から、お友だち関係が
発展していくことにもつながります。
そのうえで子どもに、
とってほしい行動を伝える。
例えば、あの男の子のような、
捕まえた虫を取られてしまった場合は、
気持ちを受けとめたうえで
『かして、って言ってね』
と伝えるといいね。
すぐに虫を貸せなくても、
『ちょっと待っててね』
って言えるといいね。
ってね。
お家でも、お子さんが安心して
グチを言いながら気持ちが
リフレッシュできるといいですね。
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