phについて
今日はphのお話です
pHは酸性からアルカリ性の間に0~14の目盛りをつけて、
酸・アルカリの度合いをその目盛りの数字で表すもので、
pH7を中性とし、それ未満を酸性、それより大きければ
アルカリ性としています。
pH7よりも値が小さければ小さいほど酸性の性質が強く、
値が大きければ大きいほどアルカリ性の性質が強いことになります。
熟成の終わった石けんのphを計っていてちょっと疑問に?
お肌に1番適したph値は?
手作りの石けんのph値は大体7~9(中世~弱アルカリ性の間)
JIS規格の認定している石けんのph基準が9~11(弱アルカリ性)
で市販の石けんは大体このphです
人間の皮膚のphは大体5.5 弱酸性ですので、市販の石けんに比べて
手作り石けんの方が皮膚のph値により近く、刺激が少ないと言えます。
では、ph値は皮膚と同じ5.5くらいの弱酸性がいいのでしょうか?
「弱酸性」を売りものにしている石けんもありますもんね。
そこで、調べてみましたよ。
「石けん学のすすめ」Anri Krand くらんど さん
http://plaza.harmonix.ne.jp/~krand/dia/jakusansei.html
こちらより抜粋させて頂きます。
かなり難しいので、分かりやすい文章だけを少し順序を変えて載せています
弱酸性合成洗剤の低刺激性が賞揚され、弱アルカリ性純石けんの
刺激性が批判されていますが、正しくありませんので、いくつか説明してみます
×「アルカリは刺激物ですので、皮膚のpHにちかい弱酸性の石けん
または洗浄剤で洗うのが、皮膚にもっとも負担をかけない方法です」
×「石けんのアルカリは肌への大敵、弱酸性の洗浄剤だけが肌のうるおいを残します」
「弱酸性こそ皮膚科学の常識です」
先のように弱酸性洗浄剤にアドバンテージがあるという識見は、皮膚科学の
常識ではありません。かっては香粧品科学の常識ですらなかったものです。
1次刺激性については (健常者以外にたいして)確かに存在しますが、弱アルカリ性が
皮膚に負担になるという事実はありません。過去正規の皮膚科学の専門書に記述
されたこともありません。弱酸性の利点というのは、相対的には主張できても、
それをもって石けんを否定するなら、論理の過剰と飛躍にほかなりません。
「石けんのpHがアルカリ性のため、皮膚に対して悪影響を及ぼす懸念がある。
しかし健常者の場合、皮膚は外部刺激に対する保護作用としてpH調整機能もつので
問題がないことが知られている。たとえば石けんを30秒~2分間使用すると、
皮膚のpHは0.6~0.8高くなるが、45分~2時間でもとにもどるというKlenderらの報告がある」
弱酸性でなければ肌に良くないというのが誤った認識である
という事が分かる文章を、ほんの一部分ご紹介させていただきました。
鹸化理論ー 油脂と鹸化速度、 脂肪酸組成と鹸化影響要素(湿度・濃度など)
石けん作りに必要な情報が満載ですので、手作り石けんをなさる方は
是非1度ご覧になってみて下さいね