2013年4月
病気がわかって、治療法も決まり、さて。今のうちに何をしよう。
術後、どのくらい不自由になるかがわからないけれど、手術した方の手が使いにくいと聞いた。
今のうち出来る事は…
まず家の大掃除をしよう入院中、義母に家事をしてもらうのにこんなんじゃダメだと思い、年末大掃除並みに家の片づけ。義母のための客用布団を引っ張り出して干したり。
子供たちの衣替えもしておかなきゃね。
それと、自分の入院準備。
術後、左手が使いにくい事を想定して、前開きのパジャマやブラジャーを。
ブラジャー、手術の傷が当たって痛いとも聞いたし、後ろ留めもしにくいと。これも前開きのソフトブラジャーが良さそうなので、授乳用の下着を思いつき、買いにマタニティ売り場へ。この歳でこの売り場、微妙に恥ずかしい
週末は、夫が毎週、遠出の計画を立ててくれて出かけたりした。
しばらくおっぱいを堂々と出せないかも・・・と思い、一泊の温泉旅行。
栃木の塩原温泉に泊まり、おいしいものを食べ、温泉に。
脱衣所で着替えながら、温泉の効能が書いてある看板が目に止まる。
温泉に入ってはいけない禁忌事項として、心臓病・妊婦等々病名が書いてある中に、「悪性腫瘍」とある。
なんと温泉はガンに良くないのか?
ここまで来て入らないわけにはいかず、入りましたけど・・・。気持ち、半身浴ぎみにして胸がつからないようにしながら
日光東照宮でお参り。家族が、私の病気がよくなりますようにってお願いしてくれる。いい音のなる鈴のお守りも買った。
翌週は茨城へ。
国営ひたち海浜公園で、久しぶりに青空の元のんびり。サイクリングで広い公園を回ったり、菜の花やチューリップも満開でとても気持ち良かった。
その翌週は、横浜にあるお墓へ。どうしても、手術前に義父に挨拶がしたくて。ガンの先輩でもある義父に守ってほしくて長い時間手を合わせた。
日ごろ、そんなに信仰深い方ではない私も、いろんな所で手を合わす。あまりあちこちにお願いするのは、良くないのかな?
この頃、仲良くさせてもらっているママ友、4人に報告。
私には普段通りに見える子供たちも、もしかしたら、私が病気である事で何か不安を口にしてるかも。
子どもの様子がおかしかったりしたら、教えてねとお願いする。
長女はすでに、友達に不安を打ち明けてるようだった。いつも我慢してためる長女。気になる・・・。
2013年4月22日
病院から電話があった。「手術の日、決まりました」
希望通り、5月2日に手術決定。前日の5月1日入院と言われる。
合わせて、手術の詳しい内容等を主治医と話す時間が、4月25日夕方に指定された。
必ず家族同伴との事。出張中の夫が、25日昼には帰って来れる事になり、間に合いそうでよかった。
2013年4月25日
主治医の先生と面談。夫も同伴。
改めて今までわかった検査結果を一緒におさらいし、手術内容の話へ。
先生は、「1センチの腫瘍を中心に円状に2センチ外側(直径5センチ)まで採る温存手術で良いと思うけれど、本人が再発を恐れてどうしても全摘したいと強い希望があるのであれば、合わせられます」と言う。
再発率は、全摘をした方が下がる。けれど、先生はそこまで採る必要ないという考え。
腫瘍の大きさや乳管進展も転移もない私は、温存手術をするいくつかの条件にすべて当てはまっている。
再発は怖いけれど、万が一再発した時、全摘すればいいかと思い、温存手術を選んだ。
また、センチネルリンパ生検を行う話。リンパに転移があるかどうかを調べるために、胸のガンが一番最初に通るリンパ節のリーダーを採って、手術中に病理検査に出して、ガンが見つからなければ他のリンパは採らなくてもよいと判断できるらしい。逆に見つかれば、次のリンパを採って術中病理検査をして・・・のくり返しになるようだ。手術時間も2時間から2時間半の予定で、入院も4日間~7日間の予定だとの事。
手術も決まって、いよいよ逃げられなくなってきた
この日は私の誕生日。誕生日どころではなかった後日、改めて家族にお祝いしてもらった
2013年4月29日
東方神起のコンサート手術の日を先伸ばしにさせたコンサート
でも、この日までのカウントダウン、純粋に楽しめなかった
楽しみな事と嫌な事が同時に近づいてきていたので、複雑だった。
でも当日は朝からそわそわ。
部活仲間と他校の吹奏楽コンサートを見に行った長女と、待ち合わせ。が、長女が予定より遅くなり、滑り込みセーフで会場へ。全く~
でもとっても楽しみました「One more thing」という曲で、なぜか号泣
だって「ずっとずっとそのままでいいよ。僕が守るよ。」とか「全部ぜんぶ大丈夫だって。僕がいるから」とか言うんだもん
はい、わかってます。私に言ったわけではない事くらい。でも今の私には沁みた歌でした
泣いたり笑ったり聞き惚れたりのコンサートも終了。
「あー手術が近づいてくる」と思った。余韻も長く浸れないままだったのが、残念
迎えに来てくれた夫に「いつも病気の事が頭から離れなくてヤダ~。次はもっと純粋に楽しめたらなぁ~」と言うと、「もう次の話?」とあきれられる。