「ヒンドゥー教」山下博司著 | もっこす野郎 3分Hacking!

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「ヒンドゥー教」山下博司著 講談社

インド在住1年になりますが、
まったくヒンズー教が理解できません。

キリスト教のような博愛の精神もなく、
祈る対象は自分と同じカーストの、さらにその中にある親類縁者のみの幸せ。

暑さで路上で死ぬ人がいる一方、
ショッピングモールで運転手付きの車で買い物を楽しむ経済格差。

なぜこんなに他者に無関心なのか、
ヒンズー教は救済という概念を持っていないのか、疑問に思って本書を読みました。

結果は、

「ますますよくわからない」。


インドでは飢え死にする人がたくさんいるイメージがあります。
しかし寺院では食事を施したりするので、
実は飢えで死ぬことはあまりありません。

私もスラムを回ってみましたが、
トタンでかこった家には、盗んだ電気を引き込んでテレビを楽しむ家族が多いのも事実です。
CSアンテナも設置している家もあります。

ヒンズー教徒には「なる」のでなく、
普段の生活や儀礼を通じていつのまにか「なっている」ものだそうです。

仏教やキリスト教と同列にヒンズー教を「宗教」と位置づけること自体が異質なのかもしれません。
日本の葬式仏教がひとつの宗教とするとわかりやすいかもしれません。

細かな歴史や菜食主義などの記述が多すぎて、
私の頭では理解できず、「木を見て森を見ず」な本という印象です。