出版社:文藝春秋 (2015/11/10)
発売日:2015/11/10
文庫:398ページ
ISBN-13:978-4167904845
国家権力すら及ばぬ治外法権の地である〈途鎖国〉。
ここには在色者と呼ばれる特殊能力を持った者が多く、暗殺者を
養成しているとも噂されている。
自身も在色者である有元実邦は、警察官という身分を隠し、
ある目的を持って途鎖国に密入国を企てる。
闇月といわれるこの時期、在色者たちは途鎖に君臨する
導師の地位をめぐって殺戮を繰り返し、またある者は密かな
目的を持って山深くを目指す。
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恩田さんの作品は、結構積んでいたりします。
盛り上げるだけ盛り上げて、あとは読者にお任せぇ~って感じの
作品によく当たるのですよ。
前に恩田作品を読んだのは、「蜜蜂と遠雷」
直木賞と第14回本屋大賞のダブル受賞作である。
これ以上ないくらいに感動して、著者でもないのに
どうよ!これが恩田陸!と自慢したくなるような作品だったので
次の作品に手を出すのに躊躇していたんですけどね。
しかし、青子さんのレビューを読んで、即購入。
積んではいましたけどね(;^_^A
なんとなくレビューからイメージは出来ていたのですが
不気味で妖しい存在を登場させるのは得意ですよね?
上巻は、妖しい存在の外側のイメージをニオワセルだけで
メインは〈途鎖国〉に入国するまでと、入国直後の行動と
絡んでくる主要キャラの描写と背景説明ですね。
それでも、独特の世界への吸引力が素晴らしい。
あっという間に、架空の世界に入り込んでしまった(;^_^A
同時に嫌な予感もヒシヒシと・・・
覚悟を決めて下巻を読みます。
読書φ(..)メモメモ
迷信 それはそれがあり得ないことだと承知している者が
そう呼ぶ。
閉鎖的な国なのに、途鎖ではよく全国規模の学会や
会議が開かれる。
「おめもじ、かなえー」
かなえは、おめもじかないますようにの省略で
会いたい人に会えますように。の意味。
棕櫚(しゅろ)の木:ヤシ科の常緑高木

自分より下だと思える奴を見つけると、たちまち寄ってきて
自分の優位さを確かめようとする。