9月読書のまとめ | mokkoの現実逃避ブログ

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9月は6冊読みました。
9月は大当たり月でした。
アンソロジー、短編集、連作短編集。長編、中編。
どれも面白かったぁ~
実に楽しい1か月でした(p^_^q)

2016年9月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1668ページ
ナイス数:32ナイス

魚神(いおがみ) (集英社文庫)魚神(いおがみ) (集英社文庫)感想
二度目ましての作家さん。 読んでいる間中、ニオイと水気を感じるんですよ。 きれいな水ではなく、澱んでいたり、臭っていたり、森の湿気だったり。 ニオイと一緒に湿った空気が周りを満たし、まとわりつく。 情景描写が上手いので、物語の世界にすんない入り込める。 穏やかな二人の時間は、やがて引き裂かれる。 途端に薄ぼんやりとしていた景色に生身の色が加わって 感情というものが頭をもたげてくる。 後半に入ってからの怒涛の展開に、どこに向かうんだ? と思ったけど、これは帰る物語だったのですね。 他の作品も読もう。
読了日:9月29日 著者:千早茜
青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)青い星まで飛んでいけ (ハヤカワ文庫JA)感想
二度目ましての作家さん。 小川氏=SFというイメージで、SFは苦手なんだけど、 第一印象がよかったので安心して読めました。 全6篇を収録。 「都市彗星のサエ」が好き! 外の世界に憧れるだけでは終わらせない。 そこから更に一歩も二歩も先に行こうとする話なんだけど 長野まゆみさんの「テレビジョン・シティ」を連想しましたが それと違って最後がいい!すごくいい!! ハート射貫かれました(*´◇`*)
読了日:9月26日 著者:小川一水
神様の御用人 (メディアワークス文庫)神様の御用人 (メディアワークス文庫)感想
初めましての作家さんです。 夏目友人帳の神様バージョンですね。 友人帳にあたるのが宣之言書(のりとごとのしょ)。 妖怪の名前ではなく、助けを必要とする神様の名前が 薄墨で書かれたように浮かび上がる。 無事にやり遂げることができたら名前が濃い色に変わり、 神様の御朱印がもらえる。 そしてニャンコ先生にあたるのが、モフモフの狐神・黄金。 人間以上に人間らしく、そして理不尽な神様達に 振り回されながらも大切な事に気付き伝える。 滑稽で優しくて切ない、まさに夏目友人帳のような あったかいストーリです。
読了日:9月15日 著者:浅葉なつ
歌麿殺贋事件 (講談社文庫)歌麿殺贋事件 (講談社文庫)感想
初めましての作家さん。 歌麿の浮世絵に絡んだ連作短編集です。 北森鴻さんの陶子堂シリーズが好きなら楽しめます。 陶子堂シリーズと違うのが、骨董商同士の化かし合いじゃないこと。 美術雑誌の編集者と私立大学で近世庶民文化史を講義している 研究家がメインキャラになるので、信用問題が絡んでくる。 そんな中での化かし合い。 騙しのテクニック合戦って感じなのです。 歌麿の蘊蓄もありで、これがまた面白い。 歌麿だけでなく、研究家のことも取り上げられていて これは本当の話なのか?と思ってしまうほど。 面白かったです♪
読了日:9月12日 著者:高橋克彦
たまさか人形堂それから (文春文庫)たまさか人形堂それから (文春文庫)感想
たまさか人形堂の続きです。 ここでは人形修復の話だけではなく、持ち主の人形への思いと 修復師の思いと拘りと、関わる人たちの思いが混じりあう。 今回も、リカちゃん人形や創作人形、髪が伸びる市松人形、 小田巻姫にチェコのマリオネット、金属のボルトとナットのみで出来た人形や、 マネキンも登場して、しつこくない蘊蓄に溜息ですよぉ。 一番興奮したのは小田巻姫。 北森鴻さんの陶子堂シリーズばりに、狸の化かしあいが勃発! こういう変な緊張感はたまりませんね♪ 冨永さんの帰りを待ちながら、続きを待ちます。
読了日:9月6日 著者:津原泰水
本をめぐる物語 一冊の扉 (角川文庫)本をめぐる物語 一冊の扉 (角川文庫)感想
本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。 アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。 好きなのは、「メアリー・スーを殺して」 さすがの乙一氏ですね。 ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。 「砂に埋もれたル・コルビュジエ」は、 最後に一気にこみ上げてきます。ブワーって来ます。 「ラバーズブック」は、 ステキ過ぎるお話。周りの人の優しさが素晴らしい。 原田マハさんと、小路幸也氏の本は、他の作品も読んでみたい。 短編集なのに、大いに楽しませていただきました。
読了日:9月1日 著者:中田永一,宮下奈都,原田マハ,小手鞠るい,朱野帰子,沢木まひろ,小路幸也,宮木あや子

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