出版社:小学館 (2020/10/6)
発売日:2020/10/6
文庫:432ページ
ISBN-13:978-4094068221
東京グランド・バレエ団の創立15周年記念公演の演目が
「ジゼル」に決定し、如月花音は準主役のミルタに抜擢される。
このバレエ団では15年前、ジゼル役のプリマ・姫宮真由美が
代役の紅林嶺衣奈を襲った末に死亡する事件が起き、
「ジゼル」はタブーとなっていた。
そんな矢先、目撃された真由美の亡霊。公演の準備を進める中、
配役の変更で団員の間には不協和音が生じ、不可解な事件が
相次いで……。
これはすべて真由美の“呪い”なのか?
「ジゼル」の封印を解いた時、悲劇的な死を遂げた
プリマの想いが甦る――!!
嫉妬と愛憎渦巻く、小説版『ブラック・スワン』がここに誕生。
華麗なるバレエ・ミステリー開幕!
-----------------------------
初めましての作家さん
本を探して色々検索していた時に発見。
完全にジャケ買いです。
バレエ好きなだけですけど、最近、全然観に行ってないので
このカバーイラスト見たら、手が出ますって。
バレエの演目として世界的に最も有名なのは、
チャイコフスキー3大バレエと呼ばれる
『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『眠れる森の美女』
そして、ロマンティックバレエの代表作と言われるのが
ジゼルなのです。
映画ブラック・スワンが前に話題になったことがあって
表面的な美しさと内側での葛藤と執着とドロドロ
確かにミステリーの題材としてはうってつけかも!
更にジゼルは、チャイコフスキー3大バレエと違って
カバーイラストで有名な衣装は、死に装束です。
所謂、恋と裏切りと死と復讐そして・・・ってお話。
初めての作家さんなのに、読みやすかった。
バレエを知らない人でも、ジゼルという演目しか知らなくても
大丈夫なように、各章の初めに短いあらすじを記載。
また、役割を演じるにあたってのディスカッションでは、
演者のイメージと解釈で掘り下げていき、舞台の流れを
演者全体が共有することで完成度を上げる。
プロ意識と、その厳しさも描かれている。
そして演目内容を辿るようなプリマの情緒不安定と
芸術監督の事故が起こり、それによる配役変更。
まるでジゼルのあらすじをなぞるような展開と疑惑。
そこにバレエのダンサーとしての熾烈な競争と嫉妬。
疑心暗鬼に囚われた団員たちの心の中のドロドロ。
バレエ団としての存続すら危うい状態に!
進む物語と事件の真相が気になって気になって。
でも、最後にはそういうことかぁ~と・・・
きれいにまとまっていたと思います。
久しぶりにバレエの色んなシーンを思い出しました。
バレエ好きの職場仲間に連れられて観に行った講演で、
哲ちゃん(熊川哲也さん)のしなやかで強靭な筋肉と跳躍と
ブレの無さに、髪の毛立ちそうになったのを思い出しました。
会場にバレエ仲間の人たちが観に来ていて、体つきで
わかっちゃうものなんですねぇ
でも、無知な哲ちゃんファンのせいで、バレエが
楽しめなくて、観に行くのをやめたんですよねぇ
客席から「飛べっ!」って掛け声は違うと思う。
読書メモφ(・ェ・o)メモメモ
潔癖なほど白く静謐なステージから「白鳥の湖」
「ラ・シルフィード」と共にバレエ・ブラン
白いバレエと称される代表的な作品。
バレエとは舞踏を主体とした、音楽、美術、服飾、
宝飾、演劇などを総合した芸術である。
演ずるにはテクニックだけでなく、王子に相応しい
美貌と雰囲気が必要となる。
それらを兼ね備えた男性バレエ・ダンサーを
ダンスール・ノーブル・・・貴公子的踊り手と呼ぶ。
蝶野監督が、撥ねる。助走は一切ない。それなのに
なんという跳躍力だ。とにかく高い。力強く、華があり
かつ羽のように軽やかだ。鍛え抜かれた強靭な肉体が
何度も宙に舞う。
まるで哲っちゃんのバレエの描写のよう(〃▽〃)ポッ
「ブラヴァ!」プリマをたたえる声があがった。
イタリア語ですが、知ったかたぁ~は要注意です。
会場で叫ぶ前に確認してください。
※男性一人:ブラーヴォ 男性ソリストに対して称賛
※女性一人:ブラーヴァ
※男女複数:ブラーヴィ 全員良かった
※女性複数:ブラーヴェ
女性ソリストに対してブラーヴォは、下手だと皮肉る事。
キニーネ 痛みや炎症を緩和する作用がある。
過剰に摂取して激しく体を動かすと低血糖になって
昏睡状態になり、不整脈が起こり心停止する。
子どもに指しゃぶりをやめさせるために
指先に塗るって何かで読んだなぁ。