はるかな空の東/村山早紀 | mokkoの現実逃避ブログ

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出版社:ポプラ社
発売日:2017/5/9
文 庫:391ページ
ISBN-13:978-4591154656

幼い頃の記憶がない少女ナルは、最近おなじ夢を見る。
闇に浮かぶ三つの月、古城に幽閉された自分とよく似た
長い髪の少女。あなたはいったい、だれ? 
予言にみちびかれ、魔術師や吟遊詩人らが生きる異世界へ
旅立ったナルを待っていたのは、伝え語りに隠された真実と
未来に託されたはるかな願いだった。
〈千年の歌姫〉の宿命をになった少女の、切なくも
壮絶な戦いを描いた村山作品の原点。
最終章を新たに書下ろし、ついに文庫化。
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伝承が語り継がれ、魔術師たちが宮廷に仕える世界。
予言の王女が、花の都・ファルクラウンに生まれた。
ふたりは周囲に愛されて育つが、呪われた魔術師によって
宮廷は支配され、人々は騙された・・・

間一髪で難を逃れた双子の片割れは、死んだと思われたが
魔術師たちによって異世界に逃げ込むことに成功した。

異世界で普通の生活に慣れて来たところで
ナルは、不思議な夢を続けて見るようになる。
やがて予言に導かれるように異世界に戻ったナルは
語り継がれた伝説の真実を知ることになる。

メインはハヤミかと思ったが、ナルだったようです。
現代と異世界がリンクしてると思ったらワクワクしたのですが
今一つ物足りなさを感じてしまって・・・

伝説と呪いと歌と魔術。
よいテーマは並んでいるのに、ちょっと盛り上がりに
欠けたかなぁ
塔に幽閉されている双子の片割れが気になって気になって
読み続けたって感じです(^◇^;)

悪くはないのですが、感動の超大作とも言えなくて
村山さんの作品から滲み出るジンワリとしみわたる
優しさとかがちょっと足りなかったのかも・・・

読書メモφ(・ェ・o)メモメモ

危険・・・盗賊、野の獣、病気、戦乱、他人を傷つけてでも
幸福になろうとする人たち。一番怖いのは人間。

帆をはらなければ、船は走り出さない

運命とは、よくいわれるようにもともと

決まっているものではなく、それぞれが自らの手で

選び取って、そうして造りだしてゆく道のことだと思う。

誰かにだけ都合のいい神様、どこかの国にだけ
都合がいい神様というのは存在しないんです。
だから神風なんて吹かないんですよ。

順送り・・・誰かに親切にされたら、ほかの誰かに
親切にしてあげる、それでいいんだよという考え方。

人間という存在そのものが悪で、人が地上に存在しているうちは
世界から不幸は尽きないのかもしれない