出版社:ポプラ社 (2012/1/4)
発売日:2012/1/4
文 庫:256ページ
ISBN-13:978-4591127230
行方知れずの父親をさがして人間の街に下りてきた
やまんばの娘・由布。
自称ワルの小学生・千鶴を助けたことがきっかけで、
彼女の祖母が営む下宿「海馬亭」にやっかいになることに――
海からの風が吹きわたる風早の街。
古い洋館「海馬亭」で繰り広げられる、由布と
愉快な住人たちとの心温まる交流譚。
文庫版には書き下ろし中編を特別収録。
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風早の街の「海馬亭」を中心に広がる別の物語
やまんばの由布は、いなくなった父を探しに
風早の街にやってきた。
小学生の千鶴と出会い、祖母のお銀さんが営む「海馬亭」に
下宿することになる。
そこには、大学生しながらゲーム会社で仕事してる玲子さんや
おネエ歌手のリリーさん、ピアニストの伊達さんに
幽霊の純子さんを交えて魅力的なキャラたちが織り成す
優しくも温かい物語。
そして、一度は誰もいなくなった海馬亭。
けれど大人になった千鶴や他の面々が戻ってくるところで
続きが気になる終わり方です。
読書メモφ(・ェ・o)メモメモ
『絞首台の笑い』って言葉があるの
ほんとうは、悲しくて、さみしくて、つらくて仕方がないのに
笑顔で話してしまう、そんな悲しい呪いがかかった笑顔のこと
死んじゃったおばあちゃんが、僕を責めない代わりに、
僕が僕を許しませんから。