発売日:2011/5/25
文 庫:192ページ
ISBN-13:978-4043944385
幽霊のおじいちゃん、魔女のエスペロスと
不思議な塔で暮らしている僕。
ところが塔に弟の和人がやってきて、うっかり
秘密の部屋にはいってしまった。
おかげで僕の高校に入ってのはじめての夏休みが
大変なことに!!
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魔法の塔シリーズ第4弾。
前作で、二年のイケメンハーフ:一色雅弥と偶然知り合い
塔に連れ帰った事で、雅弥もおじいちゃんが見えることが判明。
ここにも天才がいたが、彼にも悩みがあり・・・
幽霊も魔術も魔女も異界も、在ることは在ること。
龍神たちが在ることと変わりない。
ただ、龍神たちは、龍神たちらしく在ること。
それを信条に仲間と共に楽しく日々を送るのだ。
じいちゃんは、いいこと言うなぁ~
しかし・・・日々の生活の中でも問題は山積みで
名門の進学校では、焦りと嫉妬でストレスのはけ口を
とんでもない方向に持って行く輩もいた。
そんな奴らが祟られた事を知ってノブは・・・
色々考えた結果とはいえ、自分が気持ち悪いからって
秀二郎じいちゃんやエスぺロスに解決策を素直に
聞けるところが素直でいい♪
龍神の弟:和人と妹:晶子が塔に遊びにやって来て
よりにもよって秘密の部屋に入ってしまった(〇o〇;)
まぁ~元・江角の部屋だからね。色々あるでしょ。
和人が遊ばれちゃったわけだけど、頭の中で
グルグルしながらも、ちゃんと気付けた和人はエライ。
胸くそ悪い話もあったけど、考え方って意味では
基本から学べてよかったぁ
あと、塔に響き渡る一色雅弥が奏でるピアノ
リストのラ・カンパネラが聴きたいわぁ~
エスぺロスのバイオリンと雅弥のピアノで
サン・サーンス 「白鳥」も聴きたいわぁ~(〃▽〃)ポッ
読書メモφ(・ェ・o)メモメモ
人間の零体って、意志を強固に保つことが出来ない。
肉体って器がないから、形を保てなくて意識も定まらない。
幽霊のわけのわからない姿や行動の理由だ。
幽霊になっても生前の姿や行動をするのは、死んでる事に
気づいてないとか確固たる意志のある場合。
秀二郎は別の次元転移した特別な存在。
他人に自分の本心を馬鹿正直に見せることはない。
醜くとも愚かでも、それを自覚していなければいかん。
自覚してる奴は、内なる己をコントロールできる。
挫折を経験せず、ぶつかった壁を乗り越えようとするのは
「努力」という前向きな思いではなく「執念」という暗い感情。
負のベクトルは、全てをねじ曲げてゆく。
「愛」を「執着」に、「善」を「独善」に、「理想」を「傲慢」に。
豊かな感情を育てられなかった人間は、すぐに楽な感情に
飛びつくのよ。
ボクはどうでもいいんだ。君たちが狂い死にしようが、
家族全員が死に絶えようが平気だもん。
祈りってね、通じるんだよ。贖罪のエネルギーは
プラスだから、マイナスのエネルギーを中和できるってわけ。
冗談には知性が必要だ。どんな冗談を理解するかで、その者の
知性がわかると言ったのは、詩人ゲーテ。(* ̄ρ ̄)”ほほぅ…
怖れ、惑い、悩むのがガキのしごとよ。不器用だろうが
面白みがなかろうが、せいぜいのたうち回るがいいさ。
だが、ガキには、それをすべて一瞬でひっくり返す力がある。
己の世界のドアは、いつでも開けられるようにしておけ。
決して鍵はかけるなよ。
やっぱり、心に響くなぁ~