発売日:2010/1/18
文 庫:180ページ
ISBN-13:978-4591114162
駅前商店街のはずれ、赤い鳥居が並んでいるあたりに、
夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニ「たそがれ堂」。
大事な探しものがある人は、必ずここで見つけられるという。
今日、その扉をくぐるのは…?
慌しく過ぎていく毎日の中で、誰もが覚えのある戸惑いや痛み、
矛盾や切なさ。
それらすべてをやわらかく受け止めて、昇華させてくれる
5つの物語。
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二度目ましての作家さん
初めてかと思ったら、前に1冊読んでました。
その時は、製本に関わる不思議な話だったのが、いつの間にか
ファンタジーになっていて、消化不良な感じでした。
本作は、結構シリーズが続いているので、期待して読みました。
初めましての時に感じていたものが、すっかりなくなって
そうそう!ブレないで欲しかったのよって感じで
シリーズ1作目としては、引きはOKでしょう。
不思議は不思議でいいんですよ。
風早の街。大事な探し物がある人には不思議な風が吹く
気付くと紛れ込んでいる商店街の外れの古い路地
赤い鳥居に稲穂のマークの不思議なコンビニ
その名もコンビニたそがれ堂
今日は誰が迷い込むのやら・・・
・コンビニたそがれ堂
小学5年の雄太。言葉少なく漢らしいと言われる子だけど
本当は猫好きで涙もろい優しい少年。
雄太が迷い込んだコンビニで見つけたのは・・・
・手をつないで
えりかのママは不機嫌で、大切にしていたリカちゃん人形を
捨ててしまったらしい。
迷い込んだコンビニで見つけたボロボロの人形は・・・
・桜の声
ラジオ局でアナウンサーをしている桜子は
たまたま発見したコンビニで、おでんを買うついでに
桜のストラップも購入。ストラップが招いた不思議とは・・・
・あんず
金の鈴が付いた赤いちりめんの首輪の似合う飼い猫は
重い病気を患っていた。向かった先にあるコンビニ
彼女が求めた物とは・・・
・あるテレビの物語
風早の街の古い街かどにある小さなアパート
広くはない部屋に住むお父さんとお母さんと女の子。
彼女がコンビニでもらったものとは・・・
探しものをしている人がそこにいれば、誓って必ず
そのものと、この店の中で、巡り合えるようになってるんだ。
誰もが心の底に苦いような悲しいような公開のような
そんな思いが眠っていて、時々顔を覗かせる
もしくは、ずーっと願っている思いが、時々熱く浮上する
そんな時、迷い込んだ先にあるコンビニたそがれ堂
銀色の長い髪に金色の瞳。赤と白のしましまの制服に
赤い蝶ネクタイ。しましまの帽子をかぶった店員さん
優しい声でおでんやお稲荷さんをお勧めします。
訪れたコンビニで、何を見つけるのでしょう
じんわりと温かくて優しくて、切ない不思議たちが
蓋をしていた昔の思いをノックする
困ったなぁ~(^◇^;)
続きを読みます。