准教授・高槻彰良の推察(8)呪いの向こう側/澤村御影  | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2022/10/24
文 庫:320ページ
ISBN-13:978-4041123980

繋いだ手は放せない。この先も、ずっと――。
凸凹コンビの民俗学ミステリ!

年末、憂鬱な気分で実家に帰省した尚哉。
複雑な気持ちを抱えながらも、父と将来の話を交わす。
翌日、散歩に出た先で、尚哉は小学校時代の友人の
田崎涼と出会う。
何気なく民俗学研究室や高槻の話をすると、
後日高槻の元に涼の兄から相談が。
勤務先の小学校で「モンモン」という正体不明の
お化けの噂が立ち、不登校の児童も出ているという。
怪異大好きな高槻は喜ぶが、その小学校は
苦い思い出が残る尚哉の母校で――。
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シリーズ第8弾

高槻彰という人は、怪異の可能性を示唆されたら、
確かめずにはいられない・・・困った人なのだ。
が! 異捜に首を突っ込もうとするのは
マジで止めてくれと切に願う佐々倉と尚哉である。

「押し入れに棲むモノ」
年末に帰省したことで、昔の同級生:涼と再会。
その後、涼の兄から小学校で騒がれているお化けの
捜査依頼が届く。
調査の為、小学校を訪れた高槻と尚哉だったが・・・

一つ間違えばイジメに発展しそうな問題。
思いやりも行き過ぎれば怪談を生み出す?
今回は、もう一人の高槻に危険を知らされて
事なきを得たけど、出入りがスムーズになってるなぁ

尚哉の耳のせいで、両親との間に溝ができていたが
両親が近づこうとしているのが見えて安心しました。
今後はドライバー尚哉を見られるかな?

「四人ミサキ」
高槻の従妹の優斗が持ち込んだ連鎖する死の話。
優斗の妻の知り合いの話なのだが、仲良しの
4人グループの中心だった美紗紀が亡くなり、2人が
続けて亡くなり、奇妙なテルテル坊主のイラストが
ポストに入っていた事で、次は自分だと怯えていたが。

女性の恐怖は高槻と尚哉で取り除いたものの
父親著作のヒット小説の落書きが痛かった。
高槻先生が幼かった時の家政婦さんが近所に住んでて
よかったぁ~(´。`;)ホッ

「雪の女」
幸運の猫がいるという新潟県湯沢町の旅館に、
泊まりがけで出掛けた高槻、尚哉、佐々倉。
休憩所で宿泊客たちと歓談していると、うち一人が
「昔会った雪女を探しに来た」と言い――?

湯沢!懐かしい。苗場に出向に行ってた頃には
湯沢にも行ってましたよぉ~
ホテルも宿も駅周辺にたくさんありましたからねぇ

活字でアンモニャイトの描写シーンは初めて見ました。

途中までは和やかな感じだったのに、いきなり
不穏な状態に・・・
顔を出した「もう1人の高槻」
そして、出ました本物の雪女。

「もう1人の高槻」が見せる、本物の高槻への執着。
だけど、今回は尚哉が「もう1人」を脅して
引っ込ませたのは、ある意味、大きな成果だわ。


今回も色々と引っかかりました(^◇^;)

複数ある怪談は淘汰され、一番語りやすくて怖くて面白い
やつだけが生き残るだろう。
怪談とはそういうものだ。語りやすさと面白さが優先される。

「ケガレ」は「穢れ」
通常の状態である「ケ」が枯れるで「気枯れる」

炬燵から出られなくて困っている尚哉に佐々倉の助言は
「炬燵をなめるな。あれは人間に寄生する魔物だ。
一旦喰われたらもう離れられない。」


夢日記 夢記は大昔からたくさん作られている
夢日記をつけていると頭がおかしくなるという
都市伝説もあるとか・・・あるのか??(〇o〇;)
精神的ストレスのバロメーターだったんだけどねぇ

予知は、予知だと思うから・・・そう信じる人がいるから
予知たり得るのだ。

高槻先生の講義はやはり聞いてみたいなぁ~
今回のテーマは童謡。
柳田国男の解釈まで持ち出して楽しかったぁ~

本物が普通に出てくるようにもなってるし・・・
この先、どうなるんだ??