本と鍵の季節/米澤穂信 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2021/6/18
文 庫:360ページ
ISBN-13:978-4087442564

図書委員の男子コンビが挑む謎解きの物語
堀川次郎、高校二年で図書委員。
不人気な図書室で同じ委員会の松倉詩門と当番を務めている。
背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、本には
縁がなさそうだったが、話してみると快活でよく笑い、
ほどよく皮肉屋のいいやつだ。


彼と付き合うようになってから、なぜかおかしなことに
関わることが増えた。
開かずの金庫、テスト問題の窃盗、亡くなった先輩が
読んだ最後の本──青春図書室ミステリー開幕!!
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高校生の図書委員と言えば、古典部シリーズや
小市民シリーズを思い浮かべてしまうのですが
日常青春ミステリーとはいえ、本作は、ちょっぴり
大人の事情込みでほろ苦いお話

「913」「ロックオンロッカー」「金曜に彼は何をしたのか」
「ない本」「昔話を聞かせておくれよ」「友よ知るなかれ」
の六編が収められています。

似たような発想なのに、途中経過が違ったり結末が
違っていたりと、同じ謎解きでも目線によって解釈が
こうも違ってしまうなんて・・・
二人の会話や行動から、謎が解かれていく過程が見事に
描かれていて、ワクワクというかソワソワしました。

また、二人の心情や背景、関係性が深まるにつれ、
別のモノも見えてくる。
そうなると「金曜に彼は何をしたのか」と、松倉の過去に
遭遇した?未解決の謎について語っている
「昔話を聞かせておくれよ」の二編が面白かった。

これ、最後まで読んだら、続編が読みたくなります。
なんかこの二人の関係性が好きかもしれない。
いいなぁ~男友達!

今回は、自分にも痛い一言が印象に残りました

「人が得意げに話している時は黙って聞くのもマナーだろ」
「言いたかったのか。すまん。」
話の腰をよく折って叱られます<(_ _)>

そして!『本と鍵の季節(図書委員シリーズ)』

待望の続編!「栞と嘘の季節」


発売日:2022/11/4
単行本:368ページ
ISBN-13:978-4087718133

猛毒の栞をめぐる、幾重もの嘘。
11月単行本が発売。文庫落ちを待ちましょ♪