発売日:2020/4/22
文 庫:328ページ
ISBN-13:978-4122068698
四宮大学で舞衣がMr.キュリーこと沖野と出会って三年。
今年も「思い通りの夢」が見られる薬など
奇妙な相談が寄せられる。
また舞衣の知り合いで人気俳優の美間坂剣也が主演をつとめる
「化学ドラマ」第二弾の放映も決定した。
脚本は沖野が監修するが、この「化 学トリック」が、
ある事件を巻き起こす!?
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シリーズ第九弾。
持ち込まれた相談事を使命感と特異な好奇心から
事件に発展させ、化学科の沖野准教授を巻き込んで
解決するという日常系ミステリ。
第一話 化学探偵と赦されざる善意
四宮大学付近の住宅から、学生が寄って玄関先の
鉢植えに吐いたと苦情が入ったのだが・・・
第二話 化学探偵と金縛りの恐怖
悪夢を見るという相談を受ける一方で、大学内の
廃棄用の機器が持ち去られる案件が発生し・・・
第三話 化学探偵とフィクションの罠
美間坂剣也が化学探偵役を演じることになり
トリックを沖野と学生で案を出すのだが・・・
第四話 化学探偵と後悔と選択
同居している妹の様子がおかしいと相談してきた
兄は、すこぶる体調が悪そうで・・・
第五話 化学探偵と夢見る彼女
先輩から誘われて、ボランティアのインカレサークルに
入った琴子だが、作業先の老人が入院して・・・
いつもながら、庶務課に持ち込まれる相談の多さに驚き
その解決方法もおもしろい。
少しずつ近づいているような舞衣と沖野だけれども
下手にくっ付かない方がいいのかなぁ~(^◇^;)
今作の納得ポイント
鮭がコミュニケーションを円滑にするというのは
前時代的な発想だと思う。
普段は理性的に行動しているのに、アルコールで麻痺させ
非日常的な一面を見せあうことに何の意味がある?
ごもっとも。酒に弱い人は何するかわからないんですよ。
無礼講と言いながら、絶対にそんなことないし(○ ̄m ̄)
「これからも、困ったことがあれば彼女に相談するといい。
たぶん、彼女ほど親身になってくれる職員は他には
いないと思う」
誇らしそうに笑う沖野は、やはり舞衣をわかってますねぇ
今回も、楽しく軽くテンポよく読めました♪