死香探偵-尊き死たちは気高く香る/喜多 喜久(きた よしひさ) | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2018/1/23
文 庫:337ページ
ISBN-13:978-4122065086

「さて、現場の謎を嗅ぎ解こうじゃないか!」

特殊清掃員として働く桜庭潤平は、死者の放つ香りを
他の匂いに変換する特殊体質になり困っていた。
そんな時に出会ったのは、颯爽と白衣を翻し
現場に現れたイケメン准教授・風間由人。
分析フェチの彼に体質を見抜かれ、強引に助手に
スカウトされた潤平は、未解決の殺人現場に
連れ出されることになり!?

分析フェチのイケメン准教授×死の香りをかぎ分ける青年の、
新たな化学ミステリが書き下ろしで開幕!
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初めましての作家さん。

ニオイに関しては、色々と苦しめられている。
「匂い」と受け止めるか「臭い」として遠ざけるか。

パクチーがカメムシと同じ臭いがすると食べない人がいる
一方で、愛好家も存在する。
一般的に悪臭に分類される香りが、特定の人間に対しては
この世で最高の香りになったりする。

香害という言葉がにわかに巷を騒がせている今日この頃。
香水や柔軟剤の香りが強すぎて、目に沁みたり、
咳き込む程の攻撃的なニオイとなり、刺激臭になっている。
それは既に香りではなく悪臭であって、害でしかないと思う。
そんな事を悶々と考えている時にピッタリのお話です(^◇^;)


主人公は桜庭潤平。
小柄で超童顔の為、未成年の女性と間違われること多数。
彼は特殊清掃の仕事を通じて、死臭を食べ物の香りに感じ、
引換えに、その食べ物の香りを悪臭と感じて食べられなくなる
厄介な体質になってしまった。
本作は、そんな彼の目線で語られる。

特殊清掃の現場に乗り込んできたイケメン准教授・風間由人に
目を付けられた潤平は、秘書として雇用されることになる。
そんな彼と共に殺人事件の捜査に協力する事になるったのだが
この男、実は大企業の御曹司であり、分析フェチだった。、
だから潤平の特異体質は、風間にとって貴重な研究対象である。

この二人に加えて、警察の人間や特殊清掃のバイトの先輩である
樹(いつき)たちがサブで登場します。

ニオイという目に見えないもので犯人を特定していく過程では
混じったニオイに振り回されたり、思い込みから
間違いを犯して酷く傷ついたりもする。

けれど分析のサンプル採取の為に、効率の悪い作業を
提案した事に引け目を感じる潤平に対して、ノーベル化学賞を
受賞した人物の努力を引き合いに出して励ます風間。
まぁ~風間には励ましている気はないでしょう。
これも研究の為!

付着した死香と、移動する死香に組み合わさる死香。
犯人と、関係者と、移動先を追跡する
その手腕は警察で会ったり、風間であったりするが
嗅ぎ当てるのは、潤平なのである。

その鼻にかけて、事件を解決に導くのだぁ~
このシリーズ、4冊完結?
とりあえず残りを購入しましょ!

こういう読みやすい文章が理想です。
口直しはできました(´。`;)ホッ
鼻直しかな?(^◇^;)