発売日:?2021/1/29
文 庫:376ページ
ISBN-13:978-4074472154
無事に西都に到着した猫猫。
環境は変化しても仕事は相変わらずで、
薬屋として、また医官手伝いとして働いていた。
どこに行っても呑気なやぶ医者に、
何を考えているかわからない新人医官・天祐。
猫猫は、壬氏の火傷が二人にばれないようにと
ひやひやしながら西都での日々を過ごしていた。
壬氏もまた皇弟として政務をこなす毎日だが、
西都側は壬氏を名前だけの権力者として扱っていた。
そんな中、猫猫は農村部を視察するために
連れて来られた羅半兄とともに農村へ行くことに。
視察するにあたって、かつての羅漢の部下・陸孫が
動いていることに気付く。
彼は、中央とは異なる農村部のやり方に
疑問を持っていた。
一方、かつて起こった大蝗害の生き残りの老人と出会う。
また、西都の滞在先では妖怪である「飛頭蛮」が出る
との噂がはびこっていた。
猫猫は飛頭蛮の正体を探るために動き出します。
さらに、猫猫は、さまざまな問題にぶつかりながら、
かつて西都を治めていた戌の一族が滅びた
理由についても考えていた。
戌の一族、風読みの民、祭祀。
五十年前の蝗害と、十七年前の戌の一族の族滅。
新たな謎が生まれるとともに、予言された災害の足音は
だんだんと近づいて来る。
そして、壬氏を西都へと呼んだ領主代理・玉鶯の
狙いが明らかに?
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シリーズ第十弾。
蝗害対策に家鴨の養殖に挑み馬閃がノウハウを学びに行く
馬閃と里樹のエピソードがステキでした。
里樹が妃を捨てたことで、少しだけどたくましく感じました。
この二人も、上手くいくことを願います。
馬閃の後をついて回る家鴨が可愛い。慣れ過ぎて
空気まで読んでいるように見える(○ ̄m ̄)
手乗りインコじゃなくて、肩乗り家鴨?
飛頭蛮(ひとうばん)という妖?の目撃情報が増えるものの
屋敷内と外での情報に食い違いがあった。
猫猫はその妖の正体に思い当たったのだが・・・
羅半兄は芋の植え付けを農民に教えるものの、
農民のやる気を感じない。
それは猫猫たちですら歯がゆさを感じた。
理由は、玉鶯の意味不明な政策。だから評判がいい。
何のために、そんなことをしているのか意味不明。
そんな中、羅半兄から飛蝗襲来の知らせが届く。
これはさすがに鳥肌立ちました。
ここで伏線回収、そういうことだったのですねぇ~
蝗害の映像は実写で見たことがあるので
想像しやすくて怖かったですよ。
更に、天の恵み?で猫猫は気絶するし・・・
何気に李白が頼もしい。
猫猫が駄犬といいながらも和んでるように感じる。
そして飛蝗襲撃の最中で落ち着いていた陸遜。
何者なのだろう・・・
今作で一番活躍したのは、農業のプロ:羅半兄だな。
猫猫と壬氏は、一休みってとこでしょうか・・・
次に期待。