東日流妖異変―竜の黙示録/篠田 真由美 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日 : 2005/8/1
文庫 : 423ページ

美貌の著述家・龍緋比古のもとに一通の手紙が届いた。
送り主は青森の寒村に住む女子高生。
そこには、百年に一度行われるという「御還り祭」なる
妖しき儀式と、不安が綴られていた。
ある疑念を抱いた龍は一路東北へ向かった。
一方、龍の不可解な行動に胸騒ぎを覚えた秘書の柚ノ木透子と
メイドのライラも後を追った。
だが、龍たちを待ち受けていたのは、人外の妖物と、吸血鬼
「御還り様」を中心とする村の異端者抹殺の歴史だった…!
(紹介文より)
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龍の黙示録シリーズ 第2弾

そもそもこのシリーズを読もうと思ったのは
この2作目のタイトル「東日流(ツガル)妖異変」
ツガルって、津軽のことですか?と気になっていたからです。

編集部よりファンレターやら、書籍が届いたので
いつもは透子が簡単に仕分けしてしまうのだが、今回は
1通の手紙だけを別にしていた龍。
その直後、龍がメモのような手紙を残して姿を消す。

メイドのライラは、龍の行動がおかしいと透子に訴えるが
透子自身は軽く考えて受け流す。
しかし、編集部に龍の事をしつこく聞きに来た男がいて
青森県津軽郡の村の人で、石塔らしい事がわかった。
龍が1通だけ手にした手紙も青森からの手紙だったはず。

詳しい手がかりもなく、とりあえず透子とライラは、
三沢経由でキリストの墓を目指す。
まぁ・・・龍と関わりがありそうな場所となったら、
とりあえずは、キリストの墓になるのはしかたがない。
三沢空港から車で移動ですね。

でも、キリストの墓があるのは、津軽じゃない。

南部です。
あんな辺鄙なところにも取材に行ったのですねぇ。

三沢空港からキリストの墓にたどり着いたところで
怪しい男を発見した透子たちは、大急ぎで追跡。
大石神ピラミッド付近で見失う。
ここで夜明けを待つ事にした透子たちだったが、
粘液の塊に変化した男に襲われ、危ういところを
オーットーという子供の霊?に助けられ
龍の元へ連れて行ってくれることに・・・


淡い光を放ち、飛びながら先導するオットー・・・
透子じゃないけど、どこのメルヘンよ!
透子たちの移動ルート
地図参照(三沢空港から左下方面に向かいます)


一方、龍の方は青森空港経由でレンタカーで数十キロ
カーナビも案内しない山中で、目的の場所を見つける。
手紙をよこした女子高生:石塔 小矢と会うことに成功。

十年に一度の影祭りと、百年に一度の御還り祭り
それを司るのが大刀自(おおとじ)様と呼ばれ
118歳なのに、見た目は60~70歳にしか見えない。
祀っている御子様に捧げるのは、人間の血・・・

詳しい資料を見る為に、小矢の祖父が書き溜めた書類が
保管されている村の図書館の特別室に行くのだが
そこに大刀自様と同じ声の見た目16~17歳の娘が
窓から飛び込んできて・・・

龍のルートは、青森空港から直接現地、たぶん
石塔山大山祀神社へ(地図参照)


そして透子たちは、たぶん大山祀神社付近の
往来(いゆき)家26代当主:泰彦の家に案内される。
更に連れていかれた部屋にいたやせ細った男
ライラが入れない部屋・・・
そこで泰彦とオットーから聞いた石塔の神は、
手厚く祀ればご利益がもらえるが、よそ者や
信じぬ者には恐ろしいという神モドキ。

更に別棟にあるものを見て欲しいと言われ
中に入ると、ライラが怯える
何かがいる。こちらをうかがっていると・・・
そこにあった石碑のようなものと奇怪な石人。
石碑には荒覇吐の剣が隠されているという。


津軽の神 荒覇吐:アラハバキとは・・・
そして透子の目の前に現れたのは・・・?
姿をくらますライラ・・・
龍は、捕らえられ、御還り様と対面。
イエスの子供だという御還り様の顔は・・・
祭りは始まり、狂喜乱舞の行進・・・

やがて龍のいる石塔と透子たちがいる往来家の
謎が少しずつ解明され、繋がりはじめる。
この説明の量にゲンナリしながらも
わくわくしている自分がいる。
偽書の話もたくさんあるものの、危ない話に
著名な人は喰いつかない。柳田国男もしかり。

っていうか、龍って、ヘタレだったんですか??
そりゃ透子だって怒るわ!よくぞ言ってくれました透子ぉ~!

今回は透子が大活躍しました!

東北の山奥にそんなものがあるはずがないという
差別的な先入観っていうのを前提に、

ホラ話を捏造するのはo(@^◇^@)oワクワクするかもしれない。
っていうかワクワクした(^◇^;)
もっとドキドキする作品を前に読んでいたりするけど・・・ 作品発表時に比べて、こういう歴史的情報は、
検索することができるので楽しかったりする。
ちなみに龍が原稿を書いているアトランティードって
ムーのことじゃないのか?と思ってみたり(^◇^;)

 

今回の特別対談は菊地秀行氏。
篠田さんは世界ドラキュラ会議に出席しているらしい。
菊地氏もルーマニアに行っているそうだ。
で、吸血鬼対談をしている訳だが、
好きな映画や著書を茶化されるのは面白くない。

っていうか、サクっと作品に取り入れてるよね?


まぁ~そこを突っ込んだらキリがないんだけど、
篠田さんのこういうところが嫌。
前にファンへのキツイ一言を活字にしてるのを見てから
好きな作品の著者が、好きなタイプの人間だとは
限らないってことを学んだけどね。


だから思うところはあっても、続きは読む。
茶化していても、某作家のように盗作呼ばわりしてないから
ギリセーフです。(^◇^;)
なんか歴史ものを描きたいらしいですからね。

 

で・・・今更なのですが、お恥ずかしい話が・・・
地図を見て知った事実。
下北半島は、津軽だと思っておりましたが
下北地方になるのですね・・・


津軽と南部(三八上北サンパチカミキタ)しかないと思ってましたぁ~

言わなきゃバレないとはいえ、恥ずかし過ぎるぅ~

(〃゜д゜;A アセアセ…