ある時期を境に、体育館の床の一部がギシギシいいだした。
別に古い建物な訳でもないのに・・・
そのうち、床が盛り上がってきて、その部分だけが
雨漏りしているわけでもないのに、いつもうっすらと濡れていて
床の色も変わってきた。
学校も、怪我人が出たら大変と、工事の人を呼び
床を剥がしてみることになった。
いざ工事の人が来て床を剥がしてみると
床下の土から、何やら木の箱の端のようなものが
顔を出している。
工事の人が、その周りの土を注意深く掘り進めていくと
それは、棺桶だったそうだ。
私たちも、立ち入り禁止のロープをくぐり
中をのぞき込んで驚いた。
木の棺桶はほとんどが腐っていて、上蓋は
中に落ち込んでいたが、中に髪の毛のようなものが確認できた。
昔の学校は、墓地の上に立っているという話を
聞いたことがあるが、それは本当の話だったのだ。
埋まっていた人は、騒がしい体育館から解放してほしかったのだろうか・・・