光の帝国 常野物語/恩田陸 | mokkoの現実逃避ブログ

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文 庫:288ページ
発売日:2000/9/20

 

常野(トコノ)から来たといわれる彼らには、
みなにそれぞれ不思議な能力があった。
遠くの出来事を知る力、近い将来を見通す力、遠くの音を聞く力、
膨大な書物を暗記する力・・・
大昔から彼らは存在していた。

穏やかで知的で、権力への志向を持たずいつでも普通の人々に混じって、ひっそりと暮らしていた。
そんな彼らの、不思議な優しさと淡い悲しみに満ちた短編集です。
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常野一族を巡る連作短編集

それぞれが持つ力は様々で、膨大な記憶力だったり
未来を見通す目だったり、発火能力だったりします。
こういう能力ってSFチックな感じで
連想したのは「ねじの回転」だったりする。
あれも変な用語の説明無しに、特殊な能力をすんなりと
理解させるような文章になってるのがスゴイ。

説明が長ったらしいものって、うんざりするけど
恩田作品のSF?は読みやすい。
これもテクなんだろうなぁ~
本作はSFというよりは御伽噺か和風ファンタジーですね。
静かで懐かしくて、ちょっと痛みを伴うような作品

常野の一族の独立した話かと思っていたけど
実は繋がっていくというのも好き♪
ツル先生がお気に入りです♪