堕天使堂(サタンのいえ) よろず建物因縁帳/内藤 了 | mokkoの現実逃避ブログ

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ページ:352ページ
発売日:2019/10/23

悪魔憑く牧師は妻子の首を持ち去り消えたそうだ。
設計士・長坂が買い取った曰くつきの廃教会。
蠅の死骸が飛び回り工具が宙を舞い指を切り落とす異様を
目の当たりにした春菜と曳き屋・仙龍は、過去の陰惨な
雪山学生リンチ殺人に隠された所以を辿る。
底知れない悪意が春菜を狙うなか、サタンの家に隠された
因を特定するべく、仙龍は長坂を使った
予想外の作戦を提言する―!
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シリーズ第6弾

プロローグが怖すぎる!
昔の怪談のワンシーンを再現しているかのような恐怖。
初っ端からやってくれる・・・

アーキテクツの井之上部局長が持ってきた仕事は
明治時代建造の教会で、50年近くも放置されてきたものの
文化財的価値があるという。
そして、よりにもよって長坂設計事務所(パグ男)の
新事務所になるらしく、更には筋金入りの事故物件だった。
春菜とパグ男は相性最悪ということで、フリーの
デザイナー:比嘉に仕事を依頼していたのだが・・・

傲慢不遜な人間は、敢えてそういう物件に近づきたがる。
因縁の上位に立ちたがる。
50年近くも放置されてきたってだけで、
気付きそうなもんだけど(-。-;)

春菜は小林教授に展示プランを持って行ったところで
教会で作業中の比嘉が指を切り落としたと連絡を受ける
パグ男は比嘉を心配するよりも、汚された事に激怒した。
その話を聞いていた小林教授は、その教会を知っていて
しかも事件が起こった時は近くの大学の院生だったという。

比嘉の仕事を引き継いだ春菜と同僚の轟と教会に行くが
体が細胞レベルで建物に入る事を拒絶した。
悪意に満ちたその場所には、何かがいる。
大量の黒蠅に襲われて外に飛び出したところに、
井上がお客を連れて来て、更に仙龍とコーイチが現れた。
ここで双方とも建物に呼ばれたと覚悟を決める。

春菜は、仙龍達と一緒に再度教会に入るが、
閉鎖された部屋は当時の凄惨な状態のままであった。
そしてここでも、怪現象が起きてしまう。
仙龍たちの取った行動とは・・・


シリアの神殿発掘の際に持ち出した邪神 
出た!異国の怪異!
タイトルからして異国感バリバリだものね。
小林教授と仙龍たちは、生き残りの男の家を訪ねる。
堕天使に対抗するには、堕坊主!

空っぽの器には魔が宿る。
建物が空っぽではないと示すために職人の銘や日付を
天井裏や大黒柱に記し、現代では定礎を置く。
これも一種の呪である。

春菜はパグ男をうまく誘い出し教会に招き入れ
ギャフンと言わせただけでなく、お金のやり繰りまで
見事にやってのけました。
いやぁ~あれはスッキリしましたよぉ~

驚いたのは、仙龍達を救った意外な現象。
春菜の祈りがきっと届いたんだよね。
さすがに鳥肌立ちました。感動で!

映画でも見ているようなシーンの連続で
テンポよく話が進みました。
仙龍たちの儀式は、さすがに今回はなかったけど
仙龍の足元に見える黒い鎖のことは本人も知っていた。
春菜は自分の無力さに涙するんだけど
仙龍を救えるのは、きっと春菜だと思うから
どうかしがみついて喰らい付いて行って欲しいのです。

そしてシリーズ第7弾は初夏発売予定!
( p`д´)q ヤリー!

物語は、核心へ。「怨毒草紙」
明かされる隠温羅流の過去と血塗られる地獄草紙。
百鬼夜行の笛の音に導かれ・・・因縁帳、転ず。
既にo(@^◇^@)oワクワクしてますよぉ~