地獄くらやみ花もなき (角川文庫)
616円
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文 庫:240ページ
発売日:2018/5/25
罪人が化け物に見える青年・遠野青児は、ネカフェを泊まり歩く
放浪生活を送っていた。
そんな中、迷い込んだ洋館で、白牡丹の着物をまとった美少年
西條皓(さいじょうしろし)に出会う。
代行業を営んでいるという皓のもと、なぜか助手として働くことに。
代行業、それは化け物に憑かれた罪人を地獄へ送る
“死の代行業”だった。
そして、また今日も、罪深き人々が“痛快に”地獄へと送られる。
妖しき美少年と絶望系ニートの“地獄堕とし”事件簿。
書店員支持No1!
第3回角川文庫キャラクター小説大賞読者賞受賞作!
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初めましての作家さん。
タイトルが気に入って、妖しき美少年と絶望系ニートの
“地獄堕とし”事件簿というのも気に入った。
キャラはいいとして、文章がね・・・
嫌いではないんですが、ちょっとだけテンポがよろしくない。
少々わざとらしいところもあったりと計算を感じたり。
ミステリっぽい部分もあるんだけど、微妙な感じで、
でもデビュー作なら、オールオッケーです(`・ω・´)b
これはキャラと雰囲気を楽しむお話です。
メインキャラは、ニートでありながら、何故か他人の罪が
妖怪の姿をして見えるという遠野青児(とおのせいじ)22歳。
そして黒髪黒目で薄墨色の牡丹柄の着物を身に着けている
15・6歳にしか見えない美少年:西條皓(さいじょうしろし)
半人半妖なので、犬夜叉みたいだ(^◇^;)
メイド的な存在で緋色の着物に黒繻子の帯。
ボブカットで17・8歳くらいの少女:紅子。
道に迷った青児がたどり着いたのは、樒(しきみ)の巨木に
隠れるように建つ西洋館。
紅子に案内されるままに中に入ると待っていた西條皓。
時々他人が妖怪に見える事を伝えると、どうやら
青児の左目に照魔鏡が入り込んでいたらしく
その能力を生かして住み込みで働くことになる。
青児が見えたものから皓が妖怪を連想して、
その妖怪の本質から、隠された罪を暴く。
なかなか面白い推理の仕方である。
が、その仕事、閻魔大王直々の依頼により
現世で罪を逃れた罪人たちを地獄に落とす
地獄代行業である。
更にサブキャラとして小野篁(おのたかむら)
平安装束に身を包み、長身で閻魔大王の参謀を務める美形な才人。
鬼灯の冷徹の鬼灯様みたいな感じ?金棒は持ってないけど(^◇^;)
凛堂棘(りんどうおどろ)
世間で評判の探偵で通称:死を呼ぶ探偵
この二人が登場すると、推理合戦が始まるらしい。
モチロン二人とも人ではないですね。
昔、魔王と悪神の腕比べをしたら引き分けになったので
閻魔大王からの提案で、魔王の一人:山本五郎左衛門の息子:皓と、
もう一人の魔王で神野悪五郎の息子:棘とで、先に悪人百人の
罪を暴き地獄へ堕とした方へ魔界の王の資格を与えることになった。
獲物が被った時は、推理合戦となり、その判定を篁氏がする。
ただし、言い渡した罪状に瑕疵があれば、下した罰は全て
裁定者の身に返る。
時に、お呼ばれして、どこぞの邸宅にお邪魔しての
推理合戦になることもあり、助手の青児は皓に連れられて
出かけては行くものの、どうにも助手というよりはペット的な
扱いになり、よく皓に頭を撫でられる青児なのである。
青児の方が背、高いよなぁ~(^◇^;)
逃げて逃げて逃げ回った果てに、鬼に捕まった青児
時にギョっとするほどグロかったりするんだけれど
それでも住み込みでタダ働きとはいえ、
鬼に飼われる生活も悪くはないのでは?と思ってみたり・・・
これはシリーズを追ってみます(p^_^q)