蒼林堂古書店へようこそ/乾 くるみ | mokkoの現実逃避ブログ

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現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

 

発売日:2010/5/7
ページ:349P

書評家の林雅賀が店長の蒼林堂古書店は、
ミステリファンのパラダイス。
バツイチの大村龍雄、高校生の柴田五葉、小学校教師の
茅原しのぶ―いつもの面々が日曜になるとこの店に
やってきて、ささやかな謎解きを楽しんでいく。
かたわらには珈琲と猫、至福の十四か月が過ぎたとき…。
乾くるみがかつてなく優しい筆致で描く
ピュアハート・ミステリ。
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3度目ましての作家さん。
この作家さんの本はもういいかなって思ってたんだけど
本作のレビューを偶然目にして即買いしました(^◇^;)
mokkoのようなミステリ初心者には優しい作りでして
軽い日常の謎と、連作短編を通しての仕掛けがありますが
それはなんとなくわかるので、ミステリテイストの
ラブ成分ちょい足し作品と思って読むのがいいです。

舞台はタイトル通り「蒼林堂古書店」
ウナギの寝床形式の構造になっていて、本棚でできた
二本の通路の奥にはカウンター席があり、100円以上の
売買(買取もしてる)をした人にはコーヒーのサービスがある。
なんか造りが薬屋探偵の最初の店みたいだぁ~(〃▽〃)ポッ

主人公は店主の林雅賀、元官庁勤め。
常連客には店主と高校時代の同級生でバツイチの大村
高校生の柴田、後に友達を一人連れて来て二人が常連になる
月一でやってくる小学校教師の若くてきれいな茅原先生。
時々顔を見せる黒猫の京介。

常連が集まった時に限って日常の他愛もない話から
謎とも言えない謎を推理して、そこから過去の本の
紹介なんかをしたりするんだけど、知っている本が出てくると
ちょっと嬉しかったりする。
 

個人的に舞い上がったのが、小野主上の黒祠の島

十二国記やゴーストハントだけが有名になっているから
この話が出てきたのは嬉しかったぁ~(^◇^;)

そして北森 鴻さんの顔のない男

建築探偵桜井京介も、名前だけ出てきました(○ ̄m ̄)

そして、各短編の後には、林雅賀のミステリ案内があって、
短編に関連したミステリを2ページほど紹介してくれている。
まさにガイドブックですねぇ
これを読んで、買ってみようかという気になってしまう。

林雅賀のミステリ案内
 ヒッチコックと推理小説
 邪魔が入らない場所
 土俗信仰から都市伝説へ
 日常の謎
 長編連作とつなぎの作品
 誘拐ミステリの世界
 共同住宅が舞台のミステリ
 鉄道事故とミステリ
 名探偵と犯人の対局室
 故人の想いを探る
 猫と童話とミステリ
 謎の墜落死
 ミステリアスな女性
 あの人は正体不明 

ミステリ初心者には、優しくて楽しい作品でした(p^_^q)