ラヴクラフト恐怖の宇宙史/H.P. ラヴクラフト/C.ウィルソン/訳 荒俣宏 | mokkoの現実逃避ブログ

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現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

ページ数:647
発売日:1993年07月

恐怖小説の極北に怪しく光るラヴクラフトが紡ぐ壮大な幻想世界。
そこにはモダン・ホラーの原型ガある。
その膨大な作品群から厳選した傑作と奇才コリン・ウィルソンが
ラヴクラフトに捧げた作品を収録した〈クトゥルー神話〉の
決定版オリジナル・アンソロジー。
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初めましての作家さん

Mirokuさんから頂いた本です。
 

ホラーは嫌いではない。
が、一番怖いのは日本のホラーだと思っている。
あくまでも自分が観た映画の話ではあるけれど、海外物は
ホラー=驚かし系みたいな感じになってるから・・・
日本の粘着質な湿り気を含んだ恐ろしさとは違う感じがする。
あ・・・ドラキュラ系は別物ですよ。
mokko的に、あれは古典芸術です(〃▽〃)ポッ
まぁ、未だにチャッキー(チャイルドプレイ)が怖すぎて
トラウマになりそうな勢いですけど・・・(-。-;)

さて、ホラー系小説を読む時に、どこかしらで必ず目にするのが
ラヴクラフトという著者名
ホラー作品は大昔から書き続けられてきてはいるけれど
その中でも大御所と言われる作家さん達とは一線を引く
ラヴクラフト独自の世界観があるらしい。
あまりにも影響を受けた作家さんが多いくて、二次創作が
たくさん作られてしまっているので、別の作家さんの
作品を読む前に、基礎知識を入れておかねば!と思ってしまって
結果、その本は積読本になってしまう。

困ったなぁ~と思いながらも、まだ読む時期ではないのだなぁと
思っていた矢先に送っていただいた。
あとはmokkoの心の準備次第だなと・・・
そして意を決して読みましたよ。

編集と訳が荒俣宏さん。
Mirokuさんお気に入りの人である。
だから、訳がとってもわかりやすいはず。
が、読むのに時間がかかってしまった。
それは・・・情景は本当に想像できるのですよ。
だけど、異様なものの描写を脳内で形成するのが難しい。
街の描写、建物の描写、空から見た景色、
そこに普通とは違うものが混じっていると想像が難しい
それほどに描写がリアルなのよ。
しかも短編だから、最初の想像に時間がかかるのは当たり前で
一度脳内で描写が出来上がると、あとは絵が勝手に動いてくれるけど
その作業の繰り返しになるので時間がかかる

で、読んでみて思った。
恐怖にも色々あると思うのだが、何が怖いって
何かわからないモノや現象がある!もしくはいる!
でもそれが何かわからないって事が怖いのよ。

山を歩いていて「熊注意」の看板があったら怖い
熊が怖い。恐怖の対象がはっきりしているから怖い。
立ち入り禁止の老朽化した建物に入るのは怖い
何が危険なのかある程度理解できるから。
けれど、その対象が理解を超えるものだったら・・・

その説明が何かの文献にでも載っているのなら
そういうものだと安心できるけど、それがなかったら
不安であり、怖いんですよ。
しかし、悲しいかな、そういうものに対する好奇心が
どうしても顔を出してしまう。
これは小説だから、ある意味、覗き見してる感じで
怖くてドキドキビクビクしてるけど、先が知りたくて
早く!早く!と主人公をせかしている自分がいる
せっかちなんですよ。
が、自分がその場にいたら、間違いなく手を出さない
ビビりですから!
誰かがやるのを待って、結果を聞きます(^◇^;)

何はともあれモダンホラーの原典という説明に納得しました。
「狂気の山にて」は怖かったぁ~ヾ(;´▽`A``アセアセ
「魔女の家で見た夢」は面白かったです。

そして「忌まれた家」の中の光の描写に固まった

黄色っぽい色彩を帯びてていて、光度の割には
ずっとはっきり物を照らし出せる浸透性もあった。

mokkoが怖い思いをした中で、この黄色いっぽいというか
蛍光色のような黄緑色を帯びているのはヤバかった。
2回だけだけど、記憶がフラッシュバックしましたよ。