逃亡くそたわけ/絲山秋子 | mokkoの現実逃避ブログ

mokkoの現実逃避ブログ

現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ


ページ数:182P
発売日:2007年08月

「どうしようどうしよう夏が終わってしまう」
軽い気持ちの自殺未遂がばれ、入院させられた「あたし」は、
退屈な精神病院からの脱走を決意。
名古屋出身の「なごやん」を誘い出し、彼のぼろぼろの車での
逃亡が始まった。
道中、幻聴に悩まされ、なごやんと衝突しながらも、
車は福岡から、阿蘇、さらに南へ疾走する。
---------------------------
初めましての作家さん
Mirokuさんに頂いた本です。

↑クリック レビュー

精神病院に入院する躁鬱病の「あたし」が同じ患者仲間で
慶応大学出の東京オタクの「なごやん」を巻き込み
九州を逃亡する話。
与えられる薬を飲み続けると、悪化すると思ったのが
逃亡のきっかけ。
なごやんの車に乗って親や病院の先生が追いかけてくるかも
なんて妄想に囚われてるもんだから、逃げる。
誰も追ってこないんだけどね(そういうもんなの?)

で、途中で色々とやらかすんだけど、逃げる。
今度は警察が追いかけてくるかもとビクビクする。
まぁ~これは逃げたら誰だってビクつくだろうけど・・・
そしてしつこい幻聴。
同じフレーズが頭の中でリピートする。

いつまでも逃げてはいられないとわかってはいても
逃げずにいられない。
そして何がきっかけで、何をもって執着地点を決めたのか
ここで終わりと決める。
なんでそこだったんだろう・・・
最後に逃亡ルートの図があるんだけど、その短さが
寂しかった。
病院に戻ると自分たちで決められたんだから
病はほとんど治っていると思うんだけど
その後、どうなるんだろうなぁ~なんて
ちょっと考えてみたり・・・

そして、なごやんが最後に叫んだ言葉
名古屋弁は使わないと豪語していたのに
自ら叫んだのは何かを吹っ切ったのかなぁ~

短いけれど、滑稽で、ちょっと切なくて
ハラハラしながら読めました(p^_^q)

躁鬱症というのは、素人の想像でしかないけれど
会社にも似たような症状の人がいる。
会社の役職付きの男性たちは、割れ物に触るように扱う。
躁の時は、意味もなくフロアを移動して女性社員に
話しかけるんだけど、声をかけずに振り向くのを待っている。
気付いてほしいらしい。
もっぱらキャラグッズの情報を異様なテンションで語る。
mokkoも1度だけ組んだことあるけど、仕事してる途中で
脱線して、男性社員のデスクの上のキャラについて盛り上がる。
仕事に引き戻すのが大変だった。

鬱の時は、時間通りに会社に来ない。
営業は怖くて仕事を渡せない。
それがまかり通っていたんだけどね
正社員ってだけで、それが許される会社って
どうなんだろうねぇ~(^◇^;)