ページ数:507P
発売日:2013年10月
バチカンで法王選挙が行われる最中、有名彫刻家の作品の
除幕式に出席するため、メキシコのグアダルーペ寺院を訪れる。
だがその時、法王候補の名を刻んだ彫刻が、音もなく
中空に浮き上がり、光り輝く神の道が忽然と出現した。
果たしてこれは神の奇跡か、陰謀か!?
黒い聖母に秘められた真実を
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バチカン奇跡調査官シリーズ第7弾
グアダルーペ寺院の除幕式に出席する予定だったサウロ大司教は
前代未聞の法王の辞任表明の為、動くことが出来ず
代理で平賀とロベルトが司祭という立場で出席することに。
現地に到着したはいいが、治安は決して良いとは言えず
寺院に向かう途中、民間信仰の信者による自爆テロが起こった。
迎えの警察は無関心で、そんな中での除幕式の最中に地震が起こり
寺院に運び込まれた十字架を模した彫刻が浮き上がった。
そして美しい歌声がどこからか聞こえてきた。
外では帯状に地面が陥没して、その終着点は大聖堂に繋がっていた。
整備されたような神の道を前に、二人は今の状況をバチカンへ報告。
法王選挙(コンクラーベ)の最中に、その候補者である枢機卿の
名前が刻印された彫刻が浮き上がったのだから、ただ事ではない。
これが奇跡だと認定されれば、選挙に影響しないはずはない。
二人は慎重に奇跡調査を開始する事になった。
先住民族であるインディオ。受け継がれてきた民間宗教。
インディオ達を排除しようとする輩達の陰謀。
一方では白人を嫌悪する過激なインディオやカルト集団。
警察はインディオは悪と一方的に決めつけている。
子供の連続した転落死はカルトの仕業か?
十字架を模した彫像が浮き上がったのは?
歌声はどこから聞こえてきた?
ロベルトがみた夢は連続死と関係が?
舞台がメキシコと知り、嫌な予感がしていた。
ロベルトがいるから、きっと古代文明に触れる。
だとしたら、メソアメリカの文明で、オルメカや
テオティワカン、マヤ、アステカ文明とかが出そう・・・
と思ってたら、やっぱりそうだったぁ~
蘊蓄は好きだけど、血生臭い文明の蘊蓄は
物凄く疲れるのよぉ~
生贄の描写が・・・生々し過ぎて・・・ (;´_`)トホホ
あとは、言葉っていうの?
神様の名前や人の名前がインディオ系だと
頭の中で発音するのも難しい(^◇^;)
そして、調査から見えてきたものは
人類の起源にまで遡り、オーパーツやらも出てきて
SFですかぁ~?って勢いに。
そしてたどり着いた真実とは?
いやぁ~毎回思うけど、想像を絶するところまで
話が遡ったり、広がったりしてビビります。
そしてやはり毎回平賀にはドキドキさせられる。
平賀を動かしているのは精神力と好奇心。
元気そうに見えても、突然パタリと倒れたりするし
時に、とんでもないことをやらかしてヒヤリとさせる。
そして空気が読めない。
裏はないけれど、気を回すこともできないってことだな。
だから時々相手を激怒させる。
一緒に行動するロベルトには色んな意味で同情する(^◇^;)
カバーイラストはインド人のチャンドラ・シン博士
口を隠しているのは、微生物さえ吸い込んで殺さないように
しているものだとか。一番厳しい戒律の宗教なんだそうです。
神出鬼没だという彼には色んな噂が立っている。
そしてローレンの使っていた部屋を自室として使っている。
シン博士の狙いとは?
万能型の世界屈指の天才と平賀が賞賛するローレンが
平賀に何も残さずに姿を消すはずはない。
最後のやり取りの中にヒントが隠されているはず。
彼が姿を消した理由は何なのか・・・
奇跡調査も面白いけど、裏側での動きも目が離せない。
元気に追いかけますとも!