大崎梢リクエスト!本屋さんのアンソロジー | mokkoの現実逃避ブログ

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現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

ページ数:354P
発売日:2014年08月

 

「本屋さん」をモチーフに、短編を一作書いていただけませんか?
書店をこよなく愛する作家・大崎梢が、同じくらい書店が
好きにちがいない人気作家たちに執筆を依頼。
商店街、空港、駅近、雑居ビル。
場所は違えど、多種多様な人が集まる書店には、
宝石のようなドラマが生まれる。
読めば笑えて、泣けて、心がふっと軽くなる、
そんな素敵な物語十編。
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サマンサさんのレビューを読んで購入。

 

有栖川有栖「本と謎の日々」
 同じ本を2冊買ってしまったので返品しに来たお客様が
 「これからは気をつけてくださいね」と呟いた意味は?
 POPが消えたので作り直したら、また消えた。
 POPは何故消えた?
 日常ミステリ仕立てのお話し。

 

 ブラッドベリの刺青の男が読みたくなった。 

 

坂木司「国会図書館のボルト」

 アイドルオタクの主人公が発見した小さな潰れそうな書店。
 そこの常連は個性的なオタク仲間だったのだが
 その書店で万引きが立て続けに起こって・・・

 

門井慶喜「夫のお弁当に石をつめた奥さんの話」

 警句を引用した事で奥様を怒らせてしまったご主人。
 その警句の正反対の見方をしている本を探すまで
 ペナルティとしてお弁当のおかずを減らされることに。
 ついには石を詰められたご主人は・・・

 

 これは知ってたから、すぐにわかったけれど
 知らない人は困るだろうなぁ~(^◇^;) 

 

乾ルカ「モブ君」
 書店の常連ではあるけれど、いかにもお金がなさそうで
 パッとしないモブキャラのような男性客。
 書店員はモブ君を観察し始めるのだが、その書店は
 まもなく閉店することに・・・

 

吉野万理子「ロバのサイン会」
 ADの山田さんとのぶらり旅の番組が人気になったロバのぼく。
 サイン会が書店で行われることに。
 ところがAD山田さんが体調不良で番組は中止になり・・・

 

 ロバのことをウサギウマというのを初めて知ったぁ

 ほっこりするお話しでしたぁ

 

誉田哲也「彼女のいたカフェ」
 池袋の大型書店のカフェでバイトすることになった主人公
 モデルのようなきれいなお客様に注目していたのだが
 難しい本を読んでいた彼女がパッタリと来なくなった。
 正社員となり、各地の店舗を回って池袋に戻った主人公は・・・

 

大崎梢「ショップtoショップ」
 待ち合わせのスタバで、後ろの席の会話を偶然聞いてしまった主人公
 何か良くないことを企んでいるとにらんだ主人公は
 友人と同じビルの書店に向かうのだが・・・

 

似鳥鶏「7冊で海を越えられる」
 書店を訪れるお客様の中には、行儀の悪い客と良すぎる客がいる。
 今回は整理屋と呼ばれる行儀の良いお客様からのご依頼。
 海外留学するので彼女とは遠距離恋愛になるという。
 ところがその彼女から7冊の本が送られてきたという。
 しかも、その本はその書店で注文された本で・・・
 彼女のメッセージとは・・・

 

 これはミステリっぽくて面白かったです。

 

宮下奈都「なつかしいひと」
 母が亡くなり、僕と妹と父は母の生まれ故郷に引っ越した。
 ある日、書店で「それおもしろいよ」と勧めてくれた少女は
 なにか懐かしいような気がした・・・

 

飛鳥井千砂「空の上、空の下」
 空港内にある書店では、浮かれた客か、ピリピリした
 サラリーマンの客くらいしか来ない。
 ある日、プレゼントする本を探しているらしい客は、
 雑な質問で 本を選ぼうとするが、真面目に答えようとする
 書店員と会話がまともに成立するはずもなく、お客は
 急いで2冊の本を購入して走り去ったのだが・・・

 

アンソロジーは未体験の著者との出会いを与えてくれる
ありがたぁ~い本である。
今回は、書店限定のアンソロジーでしたが
気にいったのは、「本と謎の日々」、「ロバのサイン会」
「7冊で海を越えられる」でした。
似鳥鶏さんと吉野万理子さんは、他の作品も
読んでみたいなぁ~

 

ただ、今回はちょっと物足りないような気がしました。
すんません(^◇^;)