僕は、今年の3月に念願の米国公認会計士(US CPA)の免許(license)を取得しました。
今日は免許を取るまでの過程をまとめてみます。
まず、知っておかなくてはいけないことは、米国公認会計士の資格は国家資格ではない、ということです。
日本の公認会計士の資格、また多くの国の公認会計士に相当する資格は国単位で与えられる資格です。
でも、アメリカの場合は、資格は州ごとに違って、各州のState Board of Accountancy (州政府会計委員会、通称BOA)が免許を発行します。
なので、免許を取るときの必要条件が州ごとに少しずつ異なるのです。
とはいうものの、公認会計士の試験自体は全国一律で、American Institute of Certified Public Accountants (米国公認会計士協会、通称AICPA)が試験の作成、管理、採点を行っています。
僕は、シアトルに住んでいるため、ワシントン州の免許を取得しました。
州ごとで必要条件は少しずつ違いますが、免許取得には主に以下の3つの要素が必要です。
1. Completing Educational Requirement (必要な教育要件を満たすこと)
2. Passing all four parts of CPA Exam (公認会計士の試験4部門に合格すること)
3. Satisfying Experiential Requirement (現場経験を積むこと)
1. Completing Educational Requirement (必要な教育要件を満たすこと)
まずは、教育条件を満たさなくてはいけません。
基本的に教育条件とは、Core Accounting courses (主要な会計科目)を含む、5年分の大学または大学院の単位(150 semester credits or 225 quarter credits)を取得することです。
Core Accounting courses (主要な会計科目)として必要とされるのは、Intermediate-level Financial Accounting (中級財務会計), Managerial Accounting (管理会計), Accounting Information Systems (会計情報システム), Tax Accounting (税務会計), Auditing (会計監査), Accounting Research (会計研究)などです 。
州によっては、Advanced Accounting (上級財務会計), Business Communication (ビジネスコミュニケーション), Economics (経済), Finance (金融), Management (経営), Accounting Ethics (会計上での倫理)などを必須科目とする州もあります。
自分の大学で、必須科目を取れなかった人たちは、Community CollegeやOnline Programを使って、教育条件を満たすのも珍しくありません。
また、大学での単位の他に、Etchics Exam (倫理審査試験)を受けなければいけない場合もあります。
例えば、ワシントン州の場合は、会計・ビジネス科目の修了の他に、AICPA Ethics ExamとWashington State Ethics Examの両方を90%以上の点数で合格しなければいけません。
2. Passing all four parts of CPA Exam (公認会計士の試験4部門に合格すること)
これが、公認会計士の免許を取る中で一番難しい要素です。
米国公認会計士の試験は4部門あります。
> Financial Accounting and Reporting (企業財務会計及び公会計、通称FAR)
> Auditing and Attestation (監査及びアテステーション、通称Audit)
> Business Concept and Environment (ビジネス環境及び概念、通称BEC)
> Regulation (法規、通称REG)
試験の詳細はまた近々別の記事でまとめたいと思います。
4部門の試験は、1部門4時間で、自分の好きな順番に別々に受けることができます。
公認会計士の免許を取るにはこの4部門をすべて18ヶ月以内に合格しなければいけません。
ここで大事なのは、ほとんどの州では、1番の教育要件を修了するまでは、試験を受けさせてももらえないということです。
州によっては例外があります。例えば、ワシントン州だと現在在学中ならば、教育要件を修了する6ヶ月前から試験を受け始められます。
カリフォルニア州だと、カリフォルニア州の大学を卒業した人に限り、4年分の単位を得た時点でしけんを受け始められます。
例外があったとしても、やはり、どの州でも4年分の大学の単位獲得は、最低条件だと思います。
3. Satisfying Experiential Requirement (現場経験を積むこと)
3つ目の要素は、米国公認会計士の元で現場経験を積むことです。
「現場経験」と言っても、範囲は広く、監査や税務のみならず、会計研究や教育、またはコンサルティングの経験も現場経験として認められます。
ワシントン州の場合は、最低5年以上ワシントン州の免許を保持している公認会計士の元で、2000時間(最低1年間)働くことによって、現場経験の必要条件を満たすことができます。
ハワイ州なのでは最低2年間経験を積まなければいけないそうです。
僕の場合は、大学4年分の単位と大学院1年分の単位で5年分の教育要件を満たしました。
公認会計士の試験は、大学院在学中に3部門、卒業直後に1部門、無事合格できました。
現場経験は、大学在学中に大学生に会計を教えていた時間も換算されたので、就職5ヶ月後に条件を満たすことができました。
まだ、23年の人生ですが、公認会計士の免許が取れたのは、これまでの人生で一番のachievementかもしれません。
このように、必要条件はたくさんありますが、条件の満たし方は色々なので、様々な方が米国公認会計士の免許取得に挑戦しているようです。興味のある方は、ぜひ挑戦してみてください。
これからも、ちょくちょく、この様に米国公認会計士の資格について触れていきたいと思います。
ご質問ありましたら、なんでも相談してくださいね。



