僕に君のことを思い出させるように
思わせぶりに季節は始まり

この駅を降りていく階段には
あの日と同じ日付けが並ぶ

1年も経てば忘れられるなんて
そう思ってた わけじゃないけど

君の勤め帰りに待ち合わせた場所も
いつしか色褪せていた


逢えない今の方が本当に
愛しているのかもしれない

途切れた糸の端をさがしてる
ひとりの僕にとっては








街はいつの間にか その色を変えてくる
今頃どうしているのだろう

いつか君の姿を見かけたことのある
あたりを探してしまう

もしかしたら僕の目の前をいくつもの
想い出がすれ違うように

何気なく過ぎていく地下鉄のどこかに
君はいるのだろうが


駅を流れていく ざわめきの中
まるで かばうように歩いた

君の細い肩や長い髪を
忘れる事ができない


思い出すことが忘れるよりも
悲しいことに気づいた今

目の前の時刻表の日付けの
たったひとかけらが変わってた