ケミカル・ファンタジー、なわけで
不眠気味で、ふらふらだったのでコンスタンの服用は避けた。
だがそれがいけなかった・・・
通学電車。
雑然とした雰囲気、サラリーマンや学生たちの不愉快な会話、無数の視線、死線、視線・・・
他者に対する絶望感、未来に対する焦燥感、込み上げてくる多種多様の不安の数々。
心臓を圧迫し、呼吸は乱れ、ぼくは顔を隠す。ぼくの――
気が狂いそうな感覚。目の前のガキを蹴り殺したくなる強烈な暴力衝動。
――ぼくの存在を・・・
帰宅。自室の引き出しを開け、コンスタンを飲み下す。
そして、安息が静かに訪れる。
ゲリラ不眠
ときどきやってくるゲリラ不眠です、どうしても眠れません。
全身はだるくて思考力と集中力がガタ落ちなのにどうしても眠りにつけない。
明日は学校に行かなきゃ、夕方からはバイトにも行かなきゃならんのに・・・
もうこんな脳みそ要らんわぁ。
スマートカント
- アーヴィン ウェルシュ, Irvine Welsh, 風間 賢二
- スマートカント
中篇の「スマートカント」と短編「ロズウェル・インシデント」の二作を収録。
表題作である「スマートカント」は絶品。クスリとアルコールの快楽の表層、その内側には神経症的な不安が一杯!圧倒的に狂っている、嫌悪感さえも覚える。それでもウェルシュの作品はピュアだ、誓ってもいい。
続いて「ロズウェル・インシデント」。作品としての狙いはなんとなくわかるが、あまり意味のない多視点が読みにくい。能天気過ぎる作品の雰囲気にも共感できなかったぉ・・・
脳は物質です
心療内科に行った。
散々愚痴ったらコンスタン(ソラナックス)を処方された。
結果・・・
じんわり効いてくる。ぽわぽわぁ~って感じ。
地球は平和だ、と思った。心が軽い、超軽いよ。
それに全然ムカつかない!
ムカつくことがあっても「ま、いいか」って思えるよ!
キタコレ!
人格改造
- 鶴見 済
- 人格改造マニュアル
- 苦しみの対象を知識として取り入れ、あきらめること・・・
- その点では『完全自殺マニュアル』と同じ。死ぬことを目的としていない点でこっちの方が実用的?
- ・・・いくつか試してみようかな。
反社会学講義
- パオロ・マッツァリーノ
- 反社会学講座
ってこれも社会学の本じゃねーかwwwww
パオロさんは統計原理主義者を小馬鹿にするかのように、自分自身も統計マジックを使っています(意図的に)。そういえば、悪しき統計原理主義者は検定法も明示しないままに、パーセンテージだけで分析した気になっていますねwwwwwwwwwきっと統計学なんて勉強したことねーんだろうなwwwwテラワロスww
理屈抜きに面白い!
“常識”というものが如何に脆いか、海外国内過去現在・・・様々なデータを駆使してバッサバッサと斬りまくる。実に愉快で虚無的な本である。
社会学や精神分析っていうものが、現象の解釈に対して万能すぎる件についての警鐘という意味で“反”社会学なのかな。ま、単純に面白いからいーじゃん。
ニンニン
- 西尾 維新
- ニンギョウがニンギョウ
おぉ・・・なんだかよくわかんないけど、奇妙で魅力的な世界観。なんだろう・・・安部公房チック?
こういうのはかなり好きかも・・・今まで読んだ西尾作品の中ではマイベストになろうかという作品。内容についての言及は避けちゃった方がいいのかも。っていうか言及しにくいぉwww
西尾維新が“キャラクター小説家”から脱却する意味でも重要な作品になるんじゃないかなあ。
ところで・・・
装丁やフォントにこだわるのは実験的で素晴らしい試みだと思うけど、少し高すぎるよね・・・^^;
少女には向かない職業
- 桜庭 一樹
- 少女には向かない職業
一見すると明るくて可愛い女子中学生、その存在を支えるものはあまりにも不安定。ちょっとした原因ですべてが崩れ去ってしまいそうな少女の世界・・・
本作と設定が近い(というかほとんど同じ)『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』が個人的にクリティカルヒットであったこともあり、『少女には向かない職業』に関する評価は辛め。
桜庭一樹はすばらしい作家ではあるが、絶賛はし兼ねる。というのも、設定を道具的に扱いすぎる感があるからだ。虐待、義父、再婚・・・といった小説としてはおいしい素材をそのまま使ってしまうため、背景が薄っぺらくなる。
ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
- カート・ヴォネガット・ジュニア, 浅倉 久志
- ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを
裕福であることは罪悪なの?
“役立たず”のために尽くしてきたローズウォーターさんは狂人なの?
心優しきニヒリスト、カート・ヴォネガットの描く不思議な物語。
ファンタジーでありながらも、リアリティ溢れる傑作。
心地よい絶望感と共感の中で読み進めるのが吉。この虚無感を共有する者たちに神のお恵みを・・・