移住フェアは多くの、それこそ
北から南まで各自治体が出展していて
面白そうなところ、美しいところなど
氣になるところは詳しく話しを聞いた。
当初視野に入れてなかった九州も
こうして写真や動画で見てみると魅力的で
しかも、わたしの専門分野の仕事もたくさんありそうだった。
ここで、貪欲にお話を聞いたのが良かったんだと思う。
なぜかわたしは焦っていて
彼と離れる期限が決まっていたわけでもないのに
直前で決まっていたからか
わたしの中であと1ヶ月ほどで離れられる！
という期待が昂まっていたんだと思う。
あと1ヶ月ほどで我慢しなくていいのと
あと1ヶ月以上我慢しなくちゃいけないのは
精神的にも全然違う。
とんとん拍子に話が決まり
2週間後には何件か面接に行くこととなった。
夫へは聞かれない限り、移住フェアのことなど
離れるための準備をしていることは話さなかった。
いちいち彼の反応を見るのが面倒だったからだ。
2週間経って、九州へ行き
４箇所ほど巡ってみた。
この時のわたしは田舎にもいろいろあるんだ、なんて
思いもしなかった。
ただ、ただ、夫から離れたい。
その一心で全部決めた。
全部やり直したい。
自分の人生を取り戻したい。
新しい土地で
新しいわたしで
新しい生活を。
夫のこともチラッとよぎったけど
慌てて頭の中から追い出した。
リセットボタンを押すみたいに
九州行きを３週間後に決定した。
