読書の知恵を暮らしに活かす♪
年間100冊の本を楽しむユズです

久しぶりに…小説に没頭しました。
舞台は 縄文と弥生が混在する時期。
ゆったりとした土曜の朝にガーッと読了。
加速読みになってしまう面白さです

![]() | 二千七百の夏と冬(上) (双葉文庫) 713円 Amazon |
ダム工事の現場で 縄文人男性と弥生人女性の人骨が発見された。
二体は手を重ね、互いに向き合った姿だった。
三千年近く前、この男女に何があったのか?
獣を追い 木の実を集め 神に感謝を捧げる日々。
谷の村(ピナイ)ではコーミーの噂で持ちきりだ。
海渡りたちがもたらしたコーミーは
暮らしを豊かにする神の実か?
それとも災いの種なのか?
前半はウルクの視点で縄文文化&社会を味わいます。
森を歩く縄文人の感覚を想像…
そしたら山に行きたくなり、先日の三角山でした(笑)
寿命の短かった縄文時代。
死は身近なものであり、その描写もあります。
山の民は狩りを、魚喰いは漁をして、
年に1回の交易で取引をする。
川下の民は、遡上する鮭を
川上の民のために取りすぎない。
いざこざがないわけではないけれど
人間同士の殺し合いはない社会。
ウルクはピナイを出ることになり、
キンクムゥに追われ、戦い(私はドキドキ)
後半でウルクは弥生文化のクニへ。
自分の育ったピナイ(村)との違いに驚くばかり。
コーミー(稲)を田に植えて育てる。
そのためには広い土地が必要で、
周りのクニと戦をして奪う。
クニの人間は面倒事が好きで、
自分達で勝手にそれを増やしているふうに見える。
クニの人間は溜め込むことが好きだ。
ピナイよりたくさんの食べ物があるのに
食べ物がなくなることを恐れている。
クニの人間は王を恐れ、嫌っている。
逆らおうとしないのは王が力を持っているから。
腕力ではない力だ。
言葉ひとつで自分は指ひとつ動かすことなく人を殺せる。
縄文から弥生への大きな変化を
縄文人であるウルクの目線で感じられました。
ウルクが逞しく成長していく描写、
弥生人カヒィとの出会いと愛、
いろんな要素があってまとめきれませんが、
今年のbest10に入る面白さでした

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穏やかな日常に感謝♪
今日もありがとうございます
