公認スポーツ指導者講習で学んだこと③『熱中症』 | 上条武術研究所

上条武術研究所

プロレス・サンボ・合気道を経験。
月刊秘伝読者。
○現在の活動
・自宅ジムを開放(不定期)
・武術系、介護系の同人誌制作

『熱中症』


高齢者や体力が低下している人が高温環境にさられた場合になる非労作熱射病は、古典的熱射病として知られている。

スポーツにおいての熱射病は、頭部頸椎損傷に次いで2番目に多い死亡原因となっており、極めて深刻な内科的急性障害として考えておかなければならない。

中高年では高血圧などの基礎疾患を抱えている者、青少年では動きに慣れない新入生や暑熱耐性に乏しい肥満児に発生が多い。

また、高温多湿の日本では、それほど外気温が高くない(25℃程度)でも、筋肉内の熱を放射できずに熱中症が発生することも留意しておくべきである。


熱中症予防指針というのがある。

21℃以上は熱中症による死亡事故が発生するとされており、積極的な水分補給を促す必要がある。

25℃以上は警戒。積極的の休憩。

28℃以上は危険。持久走などの体温を上げるメニューは避ける。体力がない者は運動中止。

31℃以上は原則中止。

となる。



熱中症の種類。軽症の順から。


①熱けいれん

大量の発汗により血液中のナトリウム濃度が低下した上で水だけを補給した場合に発生する。

四肢に痛みを感じたり、けいれんが生じたりする。0.9%の生理食塩水分を補給して回復させる。

意識障害が伴うけいれんの場合は熱けいれんではない。熱けいれんでの意識障害はない。


②熱失神

体温上昇に対応する体温調節機能として、血管拡張と発汗による脱水が相まって、血圧低下を起こして失神に至る状態。

涼しい場所に移動し、衣服を緩めて、下肢挙上で寝かせる。水分を補給することで回復が見込める。

しかし、意識がはっきりしない場合や頭痛が持続する場合は医療機関への受診が必要。


③熱疲労

血管拡張と発汗による脱水で、めまい、頭痛、嘔気、40℃以下の体温上昇などを呈する状態である。

熱失神と同じく、涼しい場所、衣服を緩める、下肢挙上で寝かせる、水分補給を行う。

水分の経口摂取が難しい場合もあり、医療機関での点滴が必要なケースもある。


④熱射病

多機能不全に至る可能性のある致死的な状態である。

40℃以上の体温上昇、ショック症状、意識障害があり、医療機関への搬送が必要。

搬送と同時に進行で行うことは、0.2~0.3%の塩分と5%程度の糖を含んだものを経口摂取させる。腋の下や鼠径部に氷嚢、身体周囲に氷を積める直接冷却法、身体に水またはアルコールを塗布して扇ぐ間接冷却法を行う。また、バイタルサインの確認も必要。



スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条

①暑い時、無理な運動は事故のもと。

②急な暑さに要注意。

③失われる水分と塩分を取り戻そう。

④薄着スタイルでさわやかに。

⑤体調不良は事故のもと。


以上。


昨日は雪が降っていて…


気温も0度でしたが…

ウチには空調がありませんから、

夏のトレーニングには要注意ですね。