ブリッジの違い | 上条武術研究所

上条武術研究所

プロレス・サンボ・合気道を経験。
月刊秘伝読者。
○現在の活動
・自宅ジムを開放(不定期)
・武術系、介護系の同人誌制作

今日も自宅RINGS。

プロレスをやりたい人へ、ホームジムを開放しています。


さて プロレスの技術をまとめていた時に、少し悩みがあったんです。

その他の格闘技の技術はどう組み込もうかという。

プロレスのソレだけを抜き取って伝えると「単なるショーやフェイクじゃん。」となるので、その元となる技術も、当然に一緒に伝えたいところ。


で、そんな観点に関するブリッジの話。


私はアマチュアのレスリングから格闘技を始めたので、ブリッジと言えば、まずはアマレスのブリッジを想像してしまいます。

多分、これは刷り込まれているので、一生変わらないと思います。


アマレスのブリッジは、両肩がつかないように、踵で押します。踵で押すのが最も力を加えられます。そして、それに耐えうる首の筋力や柔軟性が必要です。

踵で押す。

動画。

腹が出ているのは、太ったおじさんなんで申し訳ありません。しかも、全ての画像で腹が出てます。


対して、プロレスのブリッジは…踵を上げて爪先で立ちます。そして、鼻は床につける、足と頭の距離はなるべく短くする。

昔の前田日明さんなんかは、壁に背を向けて立ってブリッジの練習をしたと言われています。

つまり、それくらい見た目の綺麗なブリッジが求められます。


あまり、綺麗ではないですが…。
こういうブリッジですね。爪先がポイント。

動画。


アマレスのブリッジ練習では、首をグリングリン動かすのですが、プロレスではこのブリッジの姿勢を数分間保持するという練習も入ってきます。

爪先をあげて保持というのは、おそらく見た目だけの問題で、運動としては不自然な身体の使い方だと思います。故にキツいです。

アマレスでブリッジ練習に慣れていても、姿勢としては別物なので慣れるまではなかなか苦戦します。



そして、こちらのブリッジも紹介しておきたい。


関節技がある競技においてのブリッジというのもあります。

レスリング以外は、フォールという概念がないので、基本的に首でブリッジをする必要がありません。このような競技だと肩を視点にブリッジをします。

レスリング経験者からすると、盲点です。

もう1つポイントがあるとすれば、腕を伸ばさないこと。
アマレスだとそこまで関係ないと思うので、腕の伸ばしも使って全力でブリッジをするのですが、関節技のある競技で腕を伸ばすと、絶好の腕十字のカモになりえます。

動画。

あと、肩に力を加えることって、日常の生活にないので、それに慣れるまでは肩が痛くなります。


細かいところは、待てのあるサンボや、そもそもガードをするグラップリングとかで違うと思うので、こういうブリッジもありますよという程度で捉えておいて下さい。


あと、合わせて書いておきたいこととして、UFC以前はポジショニングの概念がなかったっていうじゃないですか?

そこはその通りなですが…

そこから、カール・ゴッチの技術にも不備があったなんていう理屈に繋がることとかもあったりするのですが、僕はカール・ゴッチの技術に不備があったとは思わないんです。

フォールという概念がある前提での技術だと思うんですよね。どうでしょう?



というわけで、最後は話が逸れましたが、ブリッジの種類でした。