定期的にテレビでやってて、やってるたびについつい見てしまう。

何度も見ちゃうんだけどついつい特撮シーンしか本気で見てないので、実はあんまり覚えてなかったりする。

だから見るたびに結構新鮮。それが、レイ・ハリーハウゼンの特撮映画だったりします。

① SF巨大生物の島

Mysterious Island(1961 イギリス、アメリカ)

監督:サイ・エンドフィールド

脚本:ジョン・プレブル、ダニエル・ウルマン、クレイン・ウィルバー

原作:ジュール・ヴェルヌ『神秘の島』

製作:チャールズ・H・シニア

特殊視覚効果:レイ・ハリーハウゼン

撮影:ウィルキー・クーパー

編集:フレデリック・ウィルソン

音楽:バーナード・ハーマン

出演:マイケル・クレイグ、ジョーン・グリーンウッド、マイケル・カラン、ゲイリー・メリル、ベス・ローガン、ハーバート・ロム

 

 

ジュール・ベルヌの原作を映画化した、1961年のカラー作品。タイトルからしてそのものズバリ、名が体を表す映画ですね。

南北戦争の捕虜たちが気球で逃れ、無人島に漂着。そこで、伝説のネモ船長に出会う…。ジュール・ベルヌらしい、古き良きロマンチシズムに満ちた大らかな物語です。

スコアは「サイコ」などヒッチコック作品でおなじみのバーナード・ハーマン。これも心地がいいですね。

 

ハリーハウゼンの製作した巨大生物は、巨大ガニ、巨鳥、巨大蜂、巨大オウムガイ

いずれもリアリティある絶妙なサイズ感で、人間との絡みで見せてくれる。とても見応えのある特撮になっています。

 

本作は無人島でのサバイバルなので、倒した巨大生物は「食う」んですよね。

巨大ガニは温泉に落として茹でガニに。美味そう。

 

 

巨鳥ローストチキンに。これまた美味そう。

 

は食わないけど蜂蜜取りに行ったついでに襲われるし、巨大オウムガイも余裕があれば食ってたでしょうね。やっぱりつぼ焼きかな。

 

そういう意味で、「ダンジョン飯」的な、敵でいて同時にグルメな食材!という面白さが味わえます。あんまり他でない味わい。

 

あともう一つ、島でのサバイバルものということで、女性の漂流者たちが露出度の高い衣装で楽しませてくれる…というのがあります。

これは、次の「恐竜100万年」と共通する要素ですね。

巨大生物とお色気、さらに食欲まで加わったなかなか充実した作品です。

② 恐竜100万年

One Million Years B.C.(1966 イギリス)

監督:ドン・チャフィ

脚本:ミッケル・ノバック、ジョージ・ベイカー、ジョセフ・フリッカート

製作:マイケル・カレラス

特殊視覚効果:レイ・ハリーハウゼン

特殊効果:ジョージ・ブラックウェル

撮影:ウィルキー・クーパー

編集:トム・シンプソン

音楽:マリオ・ナシンベーネ

出演:ラクエル・ウェルチ、ジョン・リチャードソン、パーシー・ハーバート、ロバート・ブラウン

 

 

こちらはイギリスのハマー・プロ製作による、原始時代映画。たまにありますよね原始時代映画。原始人しか出てこないので、みんな穴に住んで毛皮着てフガーとか言ってる、はじめ人間映画です。

「紀元前百万年」(1940)のリメイク。石器時代に恐竜がいるのは明らかにおかしいんですが、そこはまあ、伝統ですね。

 

本作の最大のポイントは、ポスターが示している通りラクエル・ウェルチですね。

無人島サバイバルと原始時代の共通点、それはムチムチのビキニ

恐竜とお色気。それだけでお腹いっぱい。

 

最初のうちは、退屈。なぜなら、ラクエル・ウェルチが出ていないから。

最初のうちは毛深いおっさんたちがウホウホ言ってるだけなので、正直あんまり楽しくないです。やっと恐竜…と思ったら実写のイグアナだったりするのもがっかり。

でも、主人公が旅に出て、もう一つの「美女の多い」部族に出会って、つまりはラクエル・ウェルチが登場すると、とりあえず退屈することはなくなります。

この辺からストップモーションアニメの恐竜も次々と出てくるので、俄然面白くなりますね。

 

巨ガメのアーケロン。デカイですね。

 

集落をアロサウルスが襲撃。人間とやりあう絶妙な大きさ。

 

トリケラトプスと戦うケラトサウルス。あえてティラノじゃないところが渋い。

 

お約束のようにラクエル・ウェルチをさらっていくプテラノドン。

 

ストーリーも、基本的に原始人なのでウホウホ言ってるだけでセリフもないんですが。結構だんだん感情移入させられるものになっています。

 

古き良き、ハリーハウゼンのストップモーション・アニメ。

CGでなんでもできる時代だけど、やっぱりこの味わいは別物だと感じます。今の目で見ても、十分に魅力的なのではないかな。

 

「原始怪獣現わる」「水爆と深海の怪物」の記事はこちら。