明姫幹線中島
たくさんの車が行き交う中、メカぼっくりんが疾走する。そのあとに一台のパトカー。
「おい!その前の・・・あれなんていうたらええねん?」
「メカぼっくりんらしいで」
「なんやそれ?」
「なんかさっきFAXでメカぼっくりんにあったことがあるのか、市役所の産業振興課から情報提供が来てましたわ」
「市役所から?あかんわ!ふりきられてしまう!応援要請してくれ」
「分かりました」
無線に手をやる助手席の警官。
「本部!応援を要請します!こちら・・・」
研究所
ガラクタの中から何かを探し出そうとしている博士。
その後ろに助手が
「一体何をするつもりなんですか?」
博士は1本のアンテナのようなものを取り出し、
「これと同じものがあと5本あるはずじゃ。お前も探すのじゃ」
「え?これでどうしたらメカぼっくりんが止まるんですか?」
博士はさがす手を止め、
「メカぼっくりんは、その動力のほとんどは電気じゃが、核となる部分は、人々の妬みや焦りといったマイナス感情を感知してそれを動力源として制御されておる。その妬みや焦りといった感情を遮断するのじゃ」
「これで?」
「そうじゃ・・・ここかな?」
再び探し始める博士。
「これなんだよ!博士」
とメメッカが残りのアンテナを持ってくる。
「おおおお!それじゃ!メメッカは本当に優秀じゃのう!今度中身をいじらせてくれ!」
「軽くお断りするんだよ!」
博士はメメッカからアンテナを受取り、机の上に並べた。
メメッカは助手に
「あれで博士をくるんでしまえばことは済むんだよ」
「博士の感情だけじゃだめなんじゃないの?いろいろな人の感情をエネルギーにしているんじゃないの?」
こそこそと話をする後ろで博士は黙々と作業を続ける。
「助手!悲しい事実をお知らせしないといけないんだよ・・・。博士には、友達がいないので、他の人の感情の信号を数値化したり、メカぼっくりんに感知させるパターンデータを作ることができないんだよ」
「・・・博士・・・」
「なので、メカぼのコアの制御は博士の感情だけで動いてるんだよ!でも、博士はほかの人もきっと自分と同じなので、自分の感情を信号化したものをメカぼに入れておけば、ほかの人の感情の信号も受け取れると信じているんだよ・・・」
「・・・は、博士・・・確かに、博士をあの機械で包むと、メカぼにエネルギーが伝わらなくなる・・・でも、そんなこと、私の口から博士に言えない・・・」
「そうなんだよ。困ったことに、博士は、自分が変わった人という自覚がないんだよ・・・」
「うう・・・は、博士・・・」
博士のかわいそうさに涙する助手。
それを慰めるメメッカ・・・。