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メカぼ博士のブログ

高砂市のご当地キャラ「ぼっくりん」の敵
メカぼっくりんを生み出した博士のブログ


市役所 防災無線前
「だからここを通せ!」
ある部屋の前で押し問答が繰り広げられている。
「緊急事態でもないのに、防災無線を勝手に使わせられへんわ」
「だから、緊急事態なんだ!」
「あかん、あかん。使いたいんやったらきちんと手続きを踏んでくれ!」
と、防災無線の担当者に軽くあしらわれてしまう室長。
怒りに震え、部屋の鍵を無理やり奪おうとするが、奪えない。
ほかの職員に羽交い締めにされる室長。
そこに産業振興課の職員たちが駆けつける。
「室長。ことを構えるんなら、よんでくださいよ」
とにやりと笑う職員。
「おう!すまんな」
羽交い締めから解き放たれた室長は再び鍵を奪う。
ほかの職員も巻き込みながら、なんとか部屋の鍵を差し込んだ時、
「北くん。防災無線で何を守ろうとしているんだ」
と落ち着いた声がろうかに響く。
廊下の先に、全ての視線が注がれる。
「・・・市長・・・」
高砂市長がそこに立っていた。

竜山石石切場
パトカーの赤色灯がいくつもいくつも点滅し、物々しい情景を作り出している。
何人もの警官がメカぼっくりんを遠巻きに取り囲んでいる。
博士は、最後のアンテナを設置し終えた状態だった。
「これで最後じゃ。あとはスイッチを入れたら、メカぼっくりんの動作が止まるはずじゃが・・・えらくおおごとになっておるのぉ」
「博士・・・どうしましょう?動作が止まっても、メカぼを回収できないですよ・・・」
「問題はそこじゃのう」
石切場の中央、メカぼっくりんに向かって警官隊のリーダーが、
「無駄な抵抗はやめなさい。」とか言っている。
「まあ、とにかく、スイッチを入れてから考えるか・・・」
「えー!だめですよ!ちゃんと考えてください!博士!」
と言っている間にスイッチを入れてしまう博士。
それぞれのアンテナ同士に青いイナズマが走り、警官隊とメカぼっくりんの間にイナズマの壁のようなものができる。
「うわ!なんだ?」
「ばりやーみたいなものか?」
「発砲許可を!」
「うむ!」

パーンパーン!
と発砲を始める警官たち。しかしその弾道はことごとくメカぼっくりんをそれていく。
「博士!あれ、感情をでなく、空間を歪めてるんだよ」
「な、なんだと?」

市役所
「君は何をまもろうとしているのだね?」
市長の声に廊下は静まり返る。
鍵を開けようとしていた室長の手も止まり、市長と向き合う。
真剣な眼差しで室長入った。
「市民の未来です」
「市民の未来?」
「今あることで市民の心の中からぼっくりんが忘れ去られようとしている。
ぼっくりんは縁結びの妖精です。ぼっくりんがいなくなったら、本来結ばれるはずだった縁が結ばれなくなってしまう。本来あるはずの未来が作られなくなってしまう。
それをあるべき姿に戻します」
「そうか。本来結ばれるはずの未来を、君は守ろうとしているのか」
「はい!」
「なら、行きたまえ!高砂市民の未来のために」
「ありがとうございます!」
室長は、部屋の鍵を開け、中に入った。

「メカぼっくりんを異次元に飛ばすつもりなら、このまま続行なんだよ!」
「えーーダメダメダメ!」
助手が博士からスイッチを奪い取り、スイッチを切った。
メカぼっくりんの周りの青いイナズマが消える。
警官隊も、無傷のメカぼっくりんを見て、発砲をやめている。
「銃が効かないのか・・・」
「どうしますか?」
戸惑っている警官たち。
「わしの機械に間違いがあるわけなかろう!返しなさい!」
「嫌です!メカぼが異次元にとんでしまったりしたらどうするんですか?」
「そんなわけなかろう。返しなさい」
とやりとりをする中お互いの手が触れ、ハットする助手。
「どうしたのじゃ?」と急に動きを止めた助手を見つめる博士。
「え?」
と妙に意識してしまう助手。
「今なんだよ!」
後ろから助手を押すメメッカ!
機械を落としてしまい、そのまま博士の胸にしがみつく。
それをそのままグイグイと押し続けるメメッカ。
「え?えー!メメッカ!」
「そのまま!告白しちゃうんだよ!」
「ええ?」
「メカぼを止めるんだったら、博士に彼女が出来てしまえばいいんだよ!そうしたら、博士のマイナス感情がメカぼに流れ込むことはないんだよ!」
「そっか!・・・って無理無理無理!」
「どうしたんじゃ助手?気分でもわるいのか?」
よくよく考えたら、足場の悪い岩場の上で、抱きしめるように支えてくれている博士。
じっと顔を見てしまう助手・・・。
「わかったわよ!」
大きく息を吸い込み、目をつぶり、そして目を開けて一気に、吐き出すように・・・
「博士!初めて会った時から大好きです!」
「え?なんじゃと?わしのことが・・・すき?・・・すきーーーーー???」
と言いながら白目をむいて倒れてしまう博士。
「えーーーーー」
一人立ちすくむ助手。
「はぁ・・・女子に免疫のない男子は、告白されただけでこうなってしまうってことなんだね・・・かなしいんだよ」
はぁぁとため息をつくメメッカ。

一方メカぼは、赤く光らせつつあった瞳の輝きが、消えつつあった。