K君の親亡き後の自立におけるお金の収支についてシミュレーションします。
前回ブログ(支出予測①)で支出に関する前提条件を設定しましたので、今日はそれぞれの具体的金額を仮定して積み上げていきます。

◆家賃
「ある程度大きな都市」で「2DK程度の単身用公営住宅」の平均的家賃は、web調べで、6,000-36,000円と出ましたので、ここでは家賃は月20,000円とします。

◆医療費
今と同じ水準の診察+服薬を続け、自立支援医療費制度(1割負担)を受けられるとし、自己負担は月20,000円。
CBDの服用を続けるとして月15,000円。
医療費合計は月35,000円

◆基礎生活費
食費、衣類、光熱費、通信費、自己啓発費、社会保険料、家財道具維持、これらいずれも質素なものとして、合わせて月90,000円
発作があるため、自動車も自転車も乗れないので、交通費(公共交通機関&タクシー)はある程度必要と考え、月20,000円。
基礎生活費合計は月110,000円

◆生活支援費
「障害支援区分」の認定を受け、「居宅介護」を受けることができるとし、その負担額は厚労省webサイトによると、所得別に・・・
 ・低所得: 市町村民税非課税世帯 0円
 ・一般1: 同課税で所得割16万円未満世帯 9,300円
 ・一般2: 上記以外(高所得世帯) 37,200円
K君の場合、「一般1」か「一般2」かよくわかりませんが、「高所得」ではないだろうから、ここでは「一般1」と想定し、丸めて生活支援費負担は月10,000円

◆その他雑費
普通に生活していても思わぬ出費はあるものです。
雑費は月10,000円としておきます。

以上整理すると、月々の支出は・・
家賃:20,000円
医療費:35,000円
基礎生活費:110,000円
生活支援負担:10,000円
その他雑費:10,000円
合計:185,000円

振り返ると、収入をシミュレーションした際、毎月の収入を193,000円としました。
一方で、上記、支出のシミュレーション結果は185,000円です。
特に意図的に数値を設定したわけではなく、偶然ですが収入と支出はほぼ同額となりました。
  収入193,000円≒支出185,000円

では考察です。
毎月の収支がトントンなので、よかった、これでお金については親亡き後も安心、と言えるでしょうか。
そんなことないですね。
まず、月間の収支はトントンでも、支出が先行すれば、キャッシュが途切れる瞬間が容易に巡ってきます。
それはマズい。
また、上記支出は、日々質素に単調に過ごすだけの最低の金額と言えます。
そんな彩りも喜びも希望もない人生、ただでさえ発作に怯えながらの日々なのに、ストレスばかり溜まっていきます。
・たまにはちょっと美味しいものでも食べなよ。
・歌を歌ったり、気の合う仲間と釣りにも行きたいだろう。

・自己の成長のために読書など勉強もしてみなよ。
・将来の何か希望のために少しずつ貯金もしておけよ。
これらのためにあと月30,000円の支出を設定します。
よって支出は合計215,000円となります。

障害者として様々な社会保障を受ける(=税金に助けて頂く)前提ですが、だからといって、趣味交際費があってはならない、なんて残酷な意見は今の時代は無いと思いたいです。

さて、改めて収支を整理すると、
 収入193,000円
 支出215,000円
よって毎月22,000円の不足となります。
この不足を親が補う、と考えます。
K君が親亡き後を20年生きるとして、不足額合計は・・
22,000円×12カ月×20年=528万円
K君の親亡き後の生活のために、5百万円を残しておく必要があります。

以上、シミュレーション結果をまとめると・・
てんかん患者のK君が、親亡き後に、様々な社会保障を受けつつ、質素ながらも少しは心豊かな生活を送るために、親が残すべき資金は約5百万円、となりました。
今日のところは一旦ここまで。
どのような形で5百万円を残すか、収支バランスをより良くするにはどうするか、などを追って綴っていきます。

 

【参考】
・前園進也さん著書「障害者の親亡き後プランパーフェクトガイド」