
白人ギタリストの雄、パット・マルティーノ。
とにかくスマート、クレバーなプレイスタイルは長い活動期間の中驚くほど一貫している。
粒立のいいクリアなピッキングで止めどなくスケールを縦横無尽に駆け巡るスピード感あるフレーズが何よりの特徴。
そんなマルティーノの少し変わり種なラテンジャズ風味での演奏が聴けるのが本盤。
二人のパーッカショニストを迎え、チャカポコとしたリズムが流れればそこは南国気分。
マルティーノは決して"陽"なギタリストではないところが能天気な雰囲気を醸し出さない独特な音像。
そこに軽やかなフルートと黒さの控えたオルガンが入ったありそうでなかなか無い組合せ。
トラディ・ピッツのオルガンは主張が少く否が応でもマルティーノのギターが際立つ演奏になっている。
個人的にはもう少し豪快なオルガニストが好みなのだが(豪快すぎるのはNG)腹八分目なオルガンが聴きたい時は良いだろう。
理知的なマルティーノのプレイも冴え渡り、ちょっと堅いオルガン・ラテン・ジャズ。
白眉は「Jast Frends」。
マルティーノのメカニカルな魅力とメロディアスな魅力がどちらも存分に出ている好演。
軽快なスウィングな上でニヤリと笑顔を溢しながらの演奏が思い浮かぶ。
トラディ・ピッツのエレクトーン的なオルガンもアルバム中最も弾き倒している。
まぁ、僕がこのスタンダードがお気に入りだというのもあり大好きなテイクです。
余談ですが、ラストナンバーの「Song For My Mother」A部分が非常にコルトレーンの「Naima」に似たテーマなのだが、何か繋がりがあったりするのだろうか?
1967,5,1 (Prestige)
Pat Martino (gt)
Trudy Pitts (org)
Danny Turner (fl)
Mitch Fine (ds)
Abdu Johnson (conga)
Vance Anderson (bongos)
1.Waltz For Geri
2.Once I Loved
3.El Hombre
4.Cisco
5.One For Rose
6.A Blues For Mickey-O
7.Just Friends
8.Song For My Mother