今日は、亡くなった娘の命日でした。

生後29日でお空に還った娘。

亡くなって10年が経ちます。

 

「もう10年なんだね」というのが正直な気持ちです。

記憶の中では、ほんの3、4年前のような気がするのに。

 

娘を亡くして数ヶ月

「このままじゃいけない」と思って気持ちを奮い立たせて会社に復帰したこと、

それでも辛くて非常階段に行ってはこっそり泣いていたこと、

家に帰って娘の骨壷を見ては泣いていたこと、

前向きになろうと妊活をするために産婦人科に行くけれども気持ちが前向きになれなかったこと、

思い通りにならないことに腹を立てては落ち込む日々でした。

 

けれども時間は確実に過ぎていて、

いまでは赤ちゃんを見ても娘に重ねることもなくなったし、

家族連れを見ても「私には子どもがいない」と思うこともなくなりました。

 

その後授かった息子の存在が、大きくなったからかもしれません。

 

むしろ、赤ちゃんを見ると「息子にも、あんな小さな時期があったな」と

微笑ましく思う自分がおり、

息子の存在はとても大きくなっています。

 

ですが、娘がいたからこそ、

息子の存在をより深く感じることができるのだとも感じるのです。

 

なぜなら「いま」を大切に生きることを教えてくれたのは娘。

命は限りあるものと教えてくれたのは娘だったから。

 

そのおかげで、息子と過ごす時間がとてもかけがえのないものだと実感できるのです。

 

10年前は、絶望しかなかった私に光を与えてくれたのは、

まぎれもなく二人の子どもたちだったのです。

 

娘へ

 

あなたに会えてよかった。

 

生きて生まれてくれてありがとう。

私を母にしてくれてありがとう。

 

あなたがいたから、私は人を愛することを知りました。

 

本当にありがとう。