所有事業者:西武バス(埼玉)

仕様・用途:一般路線仕様

登録番号:練馬200 か 1741

社番:A7-217号車

配置:上石神井営業所

初年度登録:2007年

シャシー製造:いすゞ自動車

搭載機関:いすゞ6HK1-TCS型

車体架装:ジェイ・バス宇都宮

車両型式:PJ-LV234L1

車名:いすゞエルガノンステップ

撮影日:2009年6月24日(水曜日~※)

撮影場所:田無駅

※・・たぶん

 

15年前に「崩れた伝統」ということで取り上げた西武バスのエルガノンステップ。画像はその再掲になります。

一時期、 “日産ディーゼル王国” だった西武バスですが、日産ディーゼルのバス事業撤退とともに、他メーカーのバスが増えつつありました。エルガを撮影したのもそんな思いがあったのだと思います。でも、広い視野で見れば、 “日産ディーゼル王国” って言うけど、所沢エリアではいすゞが多かったり、1970年代に遡るとふそうオンリーだったりと、昔日から “日産ディーゼル王国” ではなかったようです。

 

画像の車は2007年式でありながら、平成16年度排ガス規制適合モデルになります。この年の2月に平成17年度適合車(PKG-)がデリバリーされているので、PJ-代としては最末期モデルになります。都市型で後部ドア4枚折戸を採用したりしましたが、画像の車は1枚引き戸車になります。

 

西武バス時代はそれほど著名にはなりませんでしたが、一瞬、スターになりました。

2019年頃に除籍されて他社に働き場所を求めるのですが、受け入れ先が西鉄バスだったこと。

グループ会社の西鉄バス久留米に転籍して、「2130」という社番を得て現在も稼働しています。

2130号車が配置される(とされる)杷木営業所は元々、西鉄バスの管轄でしたが、1988年に分社して両筑交通となり、2001年に事業再編で西鉄バス両筑となりますが、この辺の変遷が複雑且つ多様化しているのでここでは割愛します。現在は日田バスの営業所となっていますが、2130号車が日田バスに転籍したという記録も記述も無いので、今も西鉄バス久留米にいるんでしょう。

 

西鉄バスはよほどのイレギュラーでない限り、基本的には新車を誂えるのがお約束で、他事業者の中古を譲渡することはあり得ないとのこと。昨今、大手私鉄の中古車両を大手私鉄に・・っていう事案が話題になりましたが、「西武→西鉄」という大手同士の車両授受は鉄道よりも先にバスで実現していたんですね。「西鉄→西武」というのは “ライオンズ繋がり” でもあるし、鉄道もバスも双方で中古車両の譲り合いというのは今後はノーマルになるのかもしれませんね。

 

 

【参考文献・引用】

バスラマインターナショナルNo.148

BUSRAMA EXPRESS 13「いすゞ新型エルガ誕生!」

(いずれもぽると出版社 刊)

西武バスA7-217号車、西鉄バス久留米2130号車を扱った各サイト

ウィキペディア(西鉄バス、西鉄バス久留米)