今日の「麺プレッション」は “久々” が連発したものになりました。

今日は何処に行ったのでしょう・・・。

 

行った店・・・・・・横浜ラーメン六角家1994+

場所・・・・・・・・横浜市港北区新横浜2丁目(新横浜ラーメン博物館内)

食ったもの・・・・・チャーシューメン(味玉、のりをトッピング)

           ご飯をつけて ¥1,700-

 

 

Introduction・・・

1994年3月、新横浜駅の程近くに世界初のラーメンを題材にしたテーマパーク「新横浜ラーメン博物館」がオープンしました。それから30年が経ち、同館では「あの銘店をもう一度」として、初期の出店メンバーをもう一度呼び戻して期間限定で再出店してもらう企画展を実施しています。この企画の第七弾として出店しているのが「六角家」。言わずと知れた「家系御三家」の一角をなす名店で、ラー博オープン時の出店店でもあります。

「六角家」の創業者である神藤氏は、元々は「吉村家」で研鑽を積んだ後、「吉村家」の2号店である「本牧家」の店長に任命されますが、1988年に後に「近藤家」を立ち上げる近藤氏とともに独立して「六角家」を立ち上げます。

「六角家」はその後、御徒町や船橋、戸塚などで店舗を拡大する一方で、「六角家」で修行を積んだ有能な弟子が独立する際には「六角家姉妹店」という称号を与えています。

 

因みに、それまで家系ラーメンは世間的にはあまり知られていない存在でしたが(当時は豚骨ラーメンブームだったり、環七ラーメンブームだったりと、流行が日々入れ替わっていた)、ブレイクするきっかけになったのが他ならぬラー博の「六角家」だったことを付記しておきます。

 

諸般の事情で六角橋にあった本店は閉店し、支店も縮小してしまいまして、現在では戸塚店のみが「六角家」を名乗っています。閉店と同じ時期に神藤氏の体調が思わしくなくなり、2022年10月、神藤氏は冥界に旅立たれました。

「六角家」がラー博からメモリアル企画を持ちかけられた際、神藤氏は既にラーメンを作れる身体ではなくなってしまっていたので、「弟子がやるなら」と企画に賛同しました。「六角家」出身者は数多いますが、その中から「お前がやれ」と抜擢を受けたのが、浜松にある「蔵前家」の店主である袴田氏でした。

屋号の通り、元々は浅草・蔵前でオープンさせましたが、2009年に惜しまれつつ実家のある浜松へ移転しました。

神藤氏自ら「お前がやれ」とお尻を叩いたのは、如何に袴田氏が弟子の中でも特に抜きん出ていた技量の持ち主であったかを物語るエピソードと思っています。

こうして、袴田氏と神藤氏の実弟である「戸塚六角家」の店主氏、そして神藤氏の姪っ子の3人がメインでプロジェクトをスタートさせました。

 

スープ・・・◎

時期や場所は未定の状態でしたが、前々から「「蔵前家」が横浜に出店するらしい」と “上司” から連絡が来ていました。蔵前にあった頃から「蔵前家」には何度となく足を運び、袴田氏とも仲良くさせてもらっていました。浜松の店舗にも一度だけ行った事がありますし、カップラーメンを発売した時は提携して売っている静岡(特に三島近辺)のコンビニを走り回って爆買いしました。それがまさかラー博だとは思わなかったのですが、各種媒体で取材を受けている袴田氏の近影を見て、いてもたってもいられずに雨風強い中、新横浜へ向かいました。

取材の影響でしょうか、結構行列が出来ていましたが、30分とか1時間とかは待ちませんでした。

食券を購入して厨房を見ると、手際よく注文を受けたラーメンを調理している袴田氏がいるじゃないですか。

浜松に行ったのは10年以上も前だから、変わっていない方がヘンなんですけど、太った?

そして目と目が合うと手を振ってくれました。

普通はスタッフの女の子が出来上がったラーメンを運んでくれるんですが、袴田氏自ら持ってきてくれました。懐かしさも手伝って二言三言話せました。

 

始めの一口ぃ~

 

これだよ、これ。「ザッツ、家系っ!」

ダシとタレのバランスが絶妙ですよね。

六角家本店の流れを汲むのであれば、もうちょっとしょっぱくても良いんですが、マイルドに仕上がっている点で言えば、どっちかというと「蔵前家」寄りの味になりますかね。

 

 

麺・・・◎

当然、使用する麺は酒井製麺だと思います。

ここで嬉しかったのが、「六角家」系の場合、バリカタのことを「グットカタメ」って言うんですけど、姉妹店を含めて最近の「六角家」系は「グットカタメ」と言っても通用しなくて、「上々家」になる前の六角家羽田店は「グットカタメ」ってオーダーしたら、普通の「カタメ」になってしまったし。

そんな中、オーダーと味の調節を聞きに来たスタッフの女の子に「バリカタ・・もとい、「グットカタメ」って出来ますか?」と聞いたところ、笑顔になって「出来ます」という応えが。久々に「グットカタメ」って言ったなぁ~。あと、「グットカタメ」が通用するのは、川崎の「雷家」くらいかな?

「グットカタメ」が通用するだけでも嬉しいのに、供された麺を啜るとこれまた感動もの。これだよ、これ。

さすが袴田氏、私の求めるものを覚えている。

 

 

チャーシュー・・・○

旨いんだけど、あれっ!? いつもの袴田氏が作るチャーシューじゃない。これ・・じゃないな。

こんなにポロッて崩れないです。

「蔵前家」が蔵前にあった頃、近くで仕事をしている私に気づいて、袴田氏が手招きをする。何かと思って店に立ち寄ると、出来たてのチャーシューを1枚切って食べさせてくれました。そのチャーシューが「麺プレ」史上最高のチャーシューで、今もなお、あれ以上に旨いチャーシューにお目にかかれていません。

ただ、イレギュラーなため、カウントはしてないですけどね。

 

 

玉子・・・○

前は半切りじゃなかった。1個丸々の提供だった。

白身の弾力感も以前のそれとはちょっと異なる気がしました。

それと何よりも高い。1個200円って・・・。

まぁ、近年の鶏卵不足で玉子も高くなっているのは知っていますけど、100円時代を知っているだけに、1個200円は結構痛烈。

でも、黄身の熟し加減と味は「これだよ、これ」でした。

 

総合評価・・A1

 

「蔵前家」と「雷家」は特A取得店です。

今回も前半は「麺プレ審議委員会(答申)かっ!?」と期待を匂わせながら食っていましたが、チャーシューと玉子でちょっと失速してしまいました。

当初はエキシビション的に扱い、カウントはしないつもりでしたが、よくよく考えたら、旧麺プレを含めてラー博の「六角家」には行った記録がありませんので、今回、カウントする事にしました。ラー博自体も十何年振りだし。

なお、ラー博の「六角家」はレギュラーになったようなので、しばらくは食べられると思います。

 

 

ごちそうさまでした・・・