所有事業者:東京空港交通(東京)

仕様・用途:一般路線(空港輸送)仕様

登録番号:品川200 か 1892

社番:405-80655R2号車

配置:箱崎運行事業所

初年度登録:2008年

シャシー製造:日産ディーゼル工業

搭載機関:日産ディーゼルMD92TK型

車体架装:西日本車体工業

車体型式:西工96MC C-Ⅰ型

車両型式:PKG-RA274RBN

車名:日産ディーゼルスペースアロー

撮影日:2020年11月11日(水曜日)

撮影場所:豊洲駅前

 

 

人員不足に端を発する路線バスを取り巻く様々な問題がニュースで取り上げられない日は無いんですが、そんな中、事業者によりますが、インバウンド輸送で息を吹き返した貸切事業者の話も聞きますし、全部が全部、厳しいというわけではないとは思いますが、バス業界全体を見渡すと、先行きが明るくないのは確かなようです。

そんなバス業界において、“ドル箱” と呼ばれているのが、「リムジンバス」と呼ばれる空港輸送。特に前述のインバウンド輸送にも少なからず絡まってくるんですけど、鉄道が主要駅へ向かうのが一般的なのに対し、昨今のリムジンバスは比較的小規模の駅や街からの発着を設定するなど、きめ細かいサービスが功を奏して、業績を伸ばしているというのが実状。バスならではの機動力ですよね。

 

いつから空港輸送バスを「リムジンバス」と呼ぶようになったのかは知らんけど、その嚆矢になったのは東京空港交通であるのは間違いなさそうです。ということは、東京空港交通が設立された1954年から「リムジンバス」の名が存在したことになります。

当初は空港と都内のホテルへの輸送がメインで、今もホテル発着の便は設定されていますが、リムジンバスとホテルは切っても切れない関係にあるようです。

 

日産ディーゼルフィリピン製の「ユーロツアー」を大量導入したことから蜜月が生まれた日産ディーゼルと東京空港交通。以来、しばらくの間、東京空港交通は日産ディーゼルの一大ユーザーになりました。

画像はそんな時期に導入したと思われる1台。日デのメインボディだった富士重工が2003年にバスボディ製作事業から撤退すると、日デは九州の西日本車体工業にボディ製造を委ねます。

それこそ、それまで西日本エリアでしか見られなかった独特のバスボディが東日本エリアでも見られるようになったのは日デとの関係が密接に関わるんですが、三菱ふそうとの “婚約→破談” が無ければ、日デも西工も生き長らえたかもしれませんね。

 

 

【参考文献・引用】

BUSRAMA SPECIAL No.11「UDマークのバス達」 (ぽると出版社 刊)

ウィキペディア(東京空港交通)

東京空港交通405号車を扱った各サイト