所有事業者:イワミツアー(島根)

仕様・用途:観光貸切仕様(夜行高速路線続行便に充当)

登録番号:島根200 か ・107

社番:186号車

初年度登録:2001年

シャシー製造:三菱自動車工業

搭載機関:三菱8M21-3型

車体架装:三菱自動車バス製造

車両型式:KL-MS86MP

車名:三菱ふそうエアロクィーン・Ⅰ

撮影日:2011年5月5日(木曜日)

撮影場所:東京駅日本橋口

 

夜行高速路線仕様車は、車窓云々よりもコスパ優先でハイデッカーに切り替える事業者が年々増えています。東京駅発着の夜行高速路線バスも二階建てかハイデッカーかの両極化で趣味的には面白くなくなりましたが、それでも一部の事業者はスーパーハイデッカーを導入していて、あくまでも「個人の感想です」の範疇になりますが、昼行便はともかくとして、夜行便に関してはやはり、スーパーハイデッカーの方が良いです。前述のように夜間走行だから車窓云々は特段、気にする必要はないのですが、客室とエンジンルームの隙間がハイデッカーとスーパーハイデッカーとでは多少の違いがありますので、静寂性を強調するならスーパーハイデッカーの方が何となしに上回るような気がするんです。

 

画像は近年まで東京駅に乗り入れていた夜行高速路線バス「いわみライナー」の石見交通便ですが、撮影時はゴールデンウィークとあって、続行便を出すほどの盛況だったのでしょう。系列会社のイワミツアーが応援に駆けつけていました。

元々は石見交通でしたが、2002年に貸切部門が独立・分社化して「イワミツアー」となりまして、本業の貸切事業を中心に、時には親会社の石見交通の高速路線バスの応援に駆り出されることもあります。

 

ボディカラーが何となしに阪急バスに似ていますが、確かに当初は阪急阪神ホールディングスの一翼を担っていたようです。でも、どちらかというと阪神電気鉄道寄りで(阪神は以前から石見交通の大株主だった)、阪急寄りではなかったので、ボディカラーに関しては「たまたま」という見方が出来ます。また、(グループ企業関係を)離脱したという未確認の情報もありますが、詳細は不明です。

石見交通時代から三菱ふそうを導入してきましたが、現在の主力はいすゞだそうです。

 

画像をよく見ると、ドアに取り付けられているウィンカーカバーがクリアになっているので、パッと見は平成16年排ガス規制適合車(PJ-)に見えるんですが、これは平成11年同適合車(KL-)になります。その証しにPJ-代に標準装備されているリアの補助灯が無いので、KL-と判断すべきと考えます。

 

今もなお、萩行きの「萩エクスプレス」は運行を継続していますが、よく「いわみエクスプレス」と混同してしまいます。元々は小田急バスが帰省バスとして運行を開始したのが「いわみ・・」の歴史の始まりですが、定期化に際して小田急は撤退し、中国JRバスと石見交通が引き継いだ格好になります。

 

 

【参考文献・引用】

BUSRAMA EXPRESS No.10「三菱ふそうエアロクィーン&エアロエース」 (ぽると出版社 刊)

ウィキペディア(イワミツアー、石見交通、いわみエクスプレス)