183系と189系が鬼籍に入って久しいですが、485系とともに 「特急大衆化」 の一翼を担ったのは紛れもない事実。でも、賛否も常につきまといましたよね。それまで富裕層がターゲットだった特急列車の敷居を低くして誰もが乗れるようにしたという “功” の部分と、 「特急の品位を下げた」 という “罪” の部分といつも入り混じっていて、485系は食堂車があったからまだ批判はあった一方で評価もされていたのに対し、183系と189系は食堂車すら無くて、且つ運転範囲も狭かったから、余計に 「それでも特急用車両かっ!」 とつまらない鉄道識者から散々扱き下ろされる羽目に。でも、特急運用と普通運用を熟す “二刀流” の185系が登場すると、その評価は掌返しで180度変わり、 「あんたは立派な特急用車両だよ」 と耳を疑いたくなるような賛辞を贈る輩もいて、だから私は鉄道に限らず、あらゆるジャンルに蔓延る 「評論家」 の意見を信じないようにしています。
弊愚ブログでは毎度のように言っていますが、私は別の意味で183系1000番代と189系は好きになれなかった。
画像を見ると判るんですが、前面の塗り分けの関係なんですけど、何か眉毛を吊り上げて怒っているように見えません? 子供心にこの “顔” が嫌だったなぁ~。
今になって思うんですが、両系に対する風当たりがいつも強かったので、気がついたら 「眉間にしわ寄せながら走っている」 ようにも見えなくもありません。望んでこの “顔” になったわけじゃないのにね。同じ直流特急車両でも183系の0番代や381系は比較的穏やかな “顔” をしているように見えます。
とは言うものの、そういう低評価をするのは大人だけで、私を含めた 「昭和の鼻タレ小僧」 はそんな事情は知る由もありません。当時は空前のブルートレインと電車特急ブーム。アイドル顔負けにカメラの放列を浴びていたから、眉間にしわ寄せながらも、満更ではなかったと思います。でも、 “人気” という点で言ったら、183/189系よりも485/583系の方が人気は高かったのかな?
結局、眉間にしわ寄せながら走ることになるのです。
【画像提供】
タ様