1981年8月30日、我々真子ファンはこの日を忘れないでしょう。忘れても良い史実でもあるんだけど、あの日は会場で、あるいはテレビの前で泣きながら真子さんと別れを告げたのではないでしょうか。

「さよならコンサートツアー」 のファイナルは東京・渋谷公会堂 (現、LINE CUBE SHIBUYA) 。29日と30日と2DAYS行われましたが、30日のファイナルは日本テレビが入り、おやつ時から生中継で放送しました。 「さよならコンサート」 のテレビ中継といえば、キャンディーズが有名ですが、ソロアーティストでは山口百恵氏と真子さんしかいないそうです。

 

私もあれはオンタイムで観ていましたが、放送時間が17時15分までというのは、 「笑点」 という絶対的番組があるから。その関係でしょうか、私的には100%、生中継じゃないと思っているんですね。それはある大御所真子ファンも言及していました。 「一部は生だけど、一部は収録だよ」 って。何処から何処までが生中継だったのかは40年経った今でも判らないのですが (コアな真子ファンは判るんでしょうけどね) 、そんなことは知る由もない小学校6年生の私は、ただただ涙腺を破裂させながら観ていました。

 

何十年か経って、ブログ仲間のキキさんからその模様を収録したVHSビデオを頂戴して、あらためて観直しました。

さらに2008年、真子さんのデビュー30周年記念プロジェクトの一環で発売された 「MAKO PACK -Premium-」 に、封印され続けたコンサートの模様がDVD化されて同梱されました。

それと見比べると、テレビでON AIRされたものと、DVDに収録されているものとでは内容が些か異なったりします。

例えば、前述のテレビ中継では 「笑点」 の絡みもあって、いわゆる “途中打ち切り” になってしまいました。実はその後にもアンコールがあって、感動的なフィナーレに繋がるわけですが、実際に参加した元親衛隊の、一般企業で言えば重役クラスの偉い方に聞いたら、いつものように、公演自体は二部構成だったそうで、テレビが入ったのは第二部のようです。ただ、前述の 「一部は生で、一部は収録」 という説を検証し直すと、もしかしたら、第一部のどこかを撮影して、第二部の生中継と繋げたのかなという予想も出来ます。

 

タイトルバックの文字、よく見ると、世間で言うところの 「ウルトラクイズ文字」 じゃないですかっ!? 40年経って、今更気付いた。

 

 

二部構成ということは、それぞれの公演時間はそれほどではないというのが判ります。今のライヴは殆どが “一発勝負” なので、1時間半とか2時間とか、長いディスタンスになるのですが、あの頃のアイドルは皆、そういうスタイルだったのかもしれませんね。そして演る楽曲、つまり、セットリストも一部、二部同じでしょう。

そのせいか、本来ならフルコーラス歌いたいであろう、ヒット曲の数々はメドレー形式となって、ワンコーラスだけ歌う格好になりました。

因みにオープニングは 「私のしあわせパート2」 でした。

以前にもお話ししたように、 「私のしあわせパート2」 は、アルバム 「ジーンズにはきかえて」 に収録されているナンバーで、 “パート1” は 「彼が初恋」 のカップリングです。 “パート2” とはアレンジが殆ど180度違って、アップテンポのメロディーになっています。

 

でね、 「私のしあわせパート2」 をオープニングにするのは良いんだけど、テレビ (DVD) では、 「私の幸福」 となっていたのです。小学生の私はまず、ここでキレました。 「これは 「私のしあわせ」 じゃないっ!」 ってね。そりゃそうですよ。まだ “パート2” を聞いたことがないのに、 “パート2” を歌い出したと思ったら、それを 「私の幸福」 って紹介するんだもん。

メドレーといえば、私の大好きな 「めまい」 も端折られちゃいましたよね。 「めまい」 だけ超法規的措置にはなりませんでした。でも、この時の映像を観て思い直すんですが、 「めまい」 って、歌う側、演奏する側、そして聴く側がそれぞれ、力を入れてるなって。この時は “聴く側” 、親衛隊のコールにもの凄い気合いを感じました。何だろう? あの曲の “魔力” って・・・。

 

テレビでは大ラスがカットされましたが、DVDでは 「未公開映像」 として陽の目を見た部分があります。

で、テレビでは大々的に映っていましたが、DVDではカットされた部分があります。

「未公開映像」 とは、私も覚えているんですけど、大ラス曲 「GOOD-BYEは出発」 を歌って番組は終了しました。でも、実際の公演はこれで終わりませんでした。

アンコールに応えてステージに姿を現した真子さんは、アカペラで 「狼なんか怖くない」 を歌い出します。会場のオーディエンスも大合唱になります。そして “選ばれた人” がステージに上がって、真子さんに花一輪を渡します。殆どが “忖度” で選ばれたのでしょうけど、その中には私も知っている前出の “重役” も含まれています。きっと一喜一憂したんだろうな。

 

そして、 「テレビでは映っていたけど、DVDではカットされた」 というのが、サプライズ (?) ゲストの登場。

俳優の井上純一氏と藤谷美和子氏が揃ってステージに現れ、真子さんに花束を渡してエールを送るシーンがありました。

判る人には判るんですけど、この3人は 「竹とんぼ」 というドラマできょうだいという役柄でした。主演は宇津井健氏で、竹細工の職人。4人きょうだいで、井上氏は長男で真子さんは長女、藤谷氏は次女で、この時は来なかったけど、末弟が野村義男氏でした。様々な事情でDVD映像には収められなかったんでしょうね。

 

 

今観ても、すんげぇ盛り上がりだなと思うわけですが、今だってそうですけど、皆、エネルギッシュですよね。

アイドル時代の真子さんのコンサートは行ったことがないのですが、何処もこういう感じの盛り上がり方だったんでしょうか?

「この時と同じことを今、やれ」 と言っても無理なのは重々解っていますが、もし、コロナが収束に向かって真子さんが再びステージに上がる時が来たら、たまには羽目を外して大盛り上がりしたいなって、映像を観た時に感じました。

 

そして8月31日、真子さんにとっては思い出したくないんでしょうけど、いよいよ “最後の日” がやって来ます。