所有事業者:富士急シティバス (静岡)

仕様・用途:高速路線仕様 (高速 「みしまコロッケ」 号仕様)

登録番号:沼津200 か ・886

社番:E1791号車

配置:富士急シティバス本社営業所

初年度登録:1997年

シャシー製造:日野自動車

搭載機関:日野F20C型

車体架装:日野車体工業

車両型式:KC-RU3FSCB

車名:日野セレガFD

撮影日:2013年5月12日 (日曜日)

撮影場所:東京駅八重洲口

その他:元、JRバス関東車

 

私は普段、全面広告のラッピングバスというのは撮らない主義なんですが、これはたまたま撮ったものと記憶しています。

一応、多少なりと “伊豆の血” が流れている私にとって、 「いつから三島でコロッケが有名になったんだ?」 と、その存在を疑問視していました。

 

箱根西麓ではジャガイモ (メークイン) の栽培が盛んで、 「三島馬鈴薯」 としてブランド化していますが、それを市民に知ってもらうべく、三島馬鈴薯を使用したコロッケを発売し、ヒット商品となります。三島馬鈴薯を100%使うことが条件で、それが認定されれば、他に使用する具材は自由自在。各店でオリジナル商品が次々に開発されています。毎年行われる 「B-1グランプリ」 でも何度も入賞を重ねるほど、B級グルメの代表作として人気が高いみしまコロッケですが、これをさらにアピールするべく、新宿-三島間の高速路線バスに 「みしまコロッケ」 号と命名し、2010年7月から運行を開始しました。

 

東京と三島・沼津間を結ぶ高速路線バスは、2006年からまず東京駅-沼津駅間で運行を開始し、その後、新宿・渋谷-三島・沼津間も運行を開始しました。当時はJRバス関東と京王バス東、そして富士急シティバスの3社共同運行でしたが、2009年にJRバス関東が撤退し、京王と富士急の2社共同に変更となりました。

「みしまコロッケ」 号の運行開始に合わせて、従来から運行してきた便には 「さんさんぬまづ」 号の愛称が与えられました。

このバスは 「みしまコロッケ」 号のラッピングが施されていますが、撮影時は 「さんさんぬまづ東京」 号に充当されている時のようです。

 

ところでこのセレガなんですけど、2010年1月現在、富士急グループには在籍していません。いくら探しても 「1791」 という社番が見つからないんです。それで調べたら、どうもJRバス関東にいた個体で、さらに八日市場支店にいたらしいんです。

その説が正解だとすると、直轄の鹿嶋営業所配置車を含めて、1997年式のセレガは当時、2台在籍しており、

H657-97409 (八日市場)

H657-97410 (鹿嶋)

のいずれかではないかと推測します。東京 (新宿、渋谷を含む) -三島・沼津線からJRが撤退した際に、車を富士急に移籍させたという説が考えられます。

現在は2代目のセレガが後を引き継いでおり、画像の初代セレガは除籍されていると思われます。

 

メンチカツは食べるけど、コロッケはあまり好んで食べないので、まぁ、どうでもいいかなというのが私論です。コロッケ好きの方は、各店が競って作っているコロッケを食べ比べしてみるのも一興かと思います。

 

【参考文献・引用】

バスラマインターナショナル No.118 (ぽると出版社 刊)

バスマガジン Vol.30 (講談社ビーシー社 刊)

ウィキペディア (富士急シティバス、日野セレガなど)