事業者名:神奈川中央交通(神奈川)
使用・用途:一般路線仕様
登録番号:湘南200 か 1833
社番:ひ60号車
配属:平塚営業所
初年度登録:2014年式
シャシーメーカー:三菱ふそうトラック・バス
エンジン型式:三菱6M60(T2)型
ボディ架装:三菱ふそうバス製造
車両型式:QKG-MP38FK
車名:三菱ふそうエアロスターノンステップ
撮影日:2016年5月5日(木曜日)
撮影場所:平塚競輪場
「平塚競輪場で撮った神奈中バス」 の第二弾は、新型エアロスターです。前回のニューエルガの時もお伝えしましたが、当初は別に目的がありました。その目的のバスが出動するのを待っていたら、立て続けに新型のエルガとこのエアロスターがやって来たため、20分近くも平塚競輪場で長居してしまいました。交通整理のおっちゃんが立ちはだかっているため、待機場にいるバスを撮るのはなかなか難しいですが、乗客を乗せて出発する際、その交通整理のおっちゃんが安全確保のためにバスを一旦停止させるため、それがたとえワンチャンスでも良い感じで撮れたりします。
神奈中は、新型エアロスターの納車1号車を獲得 (?) したと記憶していますが、以前から神奈中は三菱ふそうの大口ユーザーとして、在籍車両の8割以上、一般路線車に至っては全体の9割がふそう車という東日本地区屈指のふそうユーザーとして知られています。最近では前述のようにエルガを導入したり、伊勢原地区では日野車が大半を占めるなど、その勢力分布図は変化しつつありますが、今回のエアロスターを見て、驚いたことがあります。それは 「 “運賃幕” がない・・」 こと。
それまでの採用車両については、大口ユーザーらしく独自の仕様を事細かに決めて発注していました。いわゆる 「神奈中仕様」 というやつですが、一番大きな独自仕様が前面窓下に備えられていた 「運賃支払い方法表示窓」 、通称 「運賃幕」 。神奈中では、その系統によってバスの乗車方法や運賃支払い方法が前乗り前払いだったり、後ろ乗り後払いだったりと変化しますので、それを乗客に知らせるため、バスの前面に 「このバス (系統) はこういう乗り方で運賃はこういう支払い方ですよ」 というのを知らせていました。この表示窓が神奈中バスの大きな特徴なんですが、この窓を設置する関係で、エアロスターの外観上のアイデンティティでもある 「セーフティウィンド」 を廃しました。その後、製造工場の統合によって、エアロスターのボディは “M” のそれを踏襲することになりますが、その時もセーフティウィンドは無い仕様でした。画像を見ていただくとお判りかと思いますが、新型エアロスターはそのセーフティウィンドがありますでしょ。これは神奈中にとって大きな変革だったりします。近年は、その運賃幕を最初から設置せず、サボやステッカーなどで知らせる方法を採っていますが、まだ全車に波及しているわけではなく、大半の車がまだ運賃幕を備えていますので、当面の間は見ることが出来るかと思います。
「神奈中仕様」 とは大きくかけ離れてしまいますが、このエアロスターのモデルチェンジに際しては、メーカーが神奈中を訪れて様々な意見を反映させたと聞きます。給油口の位置や第1座席の前向き優先席などは神奈中の意見によるもの。
給油口はメーカーの案では、ホイールアーチ (タイヤハウス) の真上に置く予定だったとか。しかし、それだと女性ドライバーを始めとする小柄な運転士が位置が高すぎて液面が見えないことが懸念されたため、作業性を考慮して位置を再検討し、今の位置 (地上から約1.2m) に落ち着きました。
乗降扉後部にある第1座席は、当初案は無くす予定だったそうです。しかし、皆さんもご存じのように、第1座席は神奈中に限らず、どのバスでも一番人気の座席ですよね。運転手の一挙手一投足が間近で見られ、それがきっかけでバスに興味を持つ人も多いことから、第1座席の存続を指摘。併せてその席を優先席にするよう要望したのだとか。 「神奈中仕様」 が 「全国共通仕様」 になりました。
給油口はメーカーの案では、ホイールアーチ (タイヤハウス) の真上に置く予定だったとか。しかし、それだと女性ドライバーを始めとする小柄な運転士が位置が高すぎて液面が見えないことが懸念されたため、作業性を考慮して位置を再検討し、今の位置 (地上から約1.2m) に落ち着きました。
乗降扉後部にある第1座席は、当初案は無くす予定だったそうです。しかし、皆さんもご存じのように、第1座席は神奈中に限らず、どのバスでも一番人気の座席ですよね。運転手の一挙手一投足が間近で見られ、それがきっかけでバスに興味を持つ人も多いことから、第1座席の存続を指摘。併せてその席を優先席にするよう要望したのだとか。 「神奈中仕様」 が 「全国共通仕様」 になりました。
それまでの神奈中のエアロスターはM尺やN尺といった標準尺、中尺車を中心に採用されていましたが、今回の導入分は全て短尺のK尺を選択しました。これは、どの系統にでも対応出来るための措置で、狭隘路線も多いことから、短尺車の採用に踏み切ったのだとか。
2014年に初採用された際、第1陣が4台で、さらに50台強の新車を発注していたようで、年内に9営業所に配属されたもようです。あれから2年が経ちますが、平塚だけでなく、あちらこちらでその姿を見られるかと思います。
2014年に初採用された際、第1陣が4台で、さらに50台強の新車を発注していたようで、年内に9営業所に配属されたもようです。あれから2年が経ちますが、平塚だけでなく、あちらこちらでその姿を見られるかと思います。
【参考文献・引用】
BUSRAMA EXPRESS No.12 「三菱ふそうエアロスター」 (ぽると出版社 刊)
ウィキペディア (神奈川中央交通)
BUSRAMA EXPRESS No.12 「三菱ふそうエアロスター」 (ぽると出版社 刊)
ウィキペディア (神奈川中央交通)