前回は鈴蘭台駅に到着する寸前で終わったんですよね。
鈴蘭台は有馬線と粟生線が交錯するジャンクションであり、車両基地も併設している神鉄の運転上の中枢になる駅です。

画面向かって左が粟生線、右が有馬線です。
粟生線も有馬線も駅を過ぎると、かなりの急勾配になっているのがお判りいただけるかと思います。

電車が通るとこんな感じ。

駅の南側、湊川方面を眺めます。
先の線路が見えず、こちらもかなりの高低差であることが判ります。

鈴蘭台は、神戸市北区にあり、六甲山系の中腹に位置します。駅の標高は278m。
元々は避暑地で、 「関西の軽井沢」 と呼ばれていたことも。しかし、神戸高速鉄道の開業によって、神戸の中心地や大阪へのアクセスが至便になったことから、宅地化が進み、今では神戸のベッドタウンとしての名が知られています。
鈴蘭台は当時、兵庫区に属していましたが、人工の大幅増加に伴って、1973年に兵庫区から分離して北区が誕生し、この鈴蘭台に区役所を設置。北区の中心地となりました。
駅は一見すると、高架駅っぽくなっているようにも見えますが、実際は地上駅で、高低差があるため、高架駅っぽく見えるのです。

3000系登場までの神鉄の主力である1000系列。
先頭は両運転台・増結用のデ1070形と呼ばれる車両です。
神戸電鉄の車両は、その路線の特性上、急勾配に対応した設計となっていまして、勾配線区用車両の必須アイテムというべき、抑速ブレーキは勿論のこと、ブレーキシューも鋳鉄製のシューを採用したり、また、非常電制 (空気ブレーキ) や直通予備ブレーキなども装備しており、万が一に備えて制動装置は万全の体制で臨んでいます。
1000系は、1965年から製造された車両で、オリジナルの1000系の他に、1100系、1300系、1500系があります。このうち、登場当初からの生え抜きであるデ1000形とデ1050形は既に形式消滅しており、残るはこのデ1070形のみとなっているようです。

こちらは1100系。
1969年に登場した車両で、登場当初から3両固定を組み、1000系が3扉であるのに対し、1100系は2扉となっています。
1991年の公園都市線開業に際して、当時専用車両であった2000系の検査予備車という名目で1100系が増備され、若干のマイナーチェンジを施したため、形式名も1500系となっています。

こちらは神鉄の “革命児” 、3000系です。
初のアルミ車体、初の冷房車と、神鉄にとっては初ものづくしとなった記念すべき車両で、その車体とカラーリングから 「ウルトラセブン電車 ( 「ウルトラマン電車」 だったかな・・?) 」 というニックネームも付けられました。
画像は1989年製の最終増備車で、塗装パターン、側面方向幕、内装ともに若干の変更が行われています。
次回はこの3000系に乗って、いよいよ終点の新開地へと向かいます。