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鉄道ファンのみならず、常磐線沿線にお住まいの方にとって常磐線の中距離電車というと、今だったら銀色に青い帯を巻いた電車でしょうし、その前だったら白地に青い帯を巻いた電車というイメージを持たれているかと思いますが、私たち昭和の鉄道ファンであれば、常磐線といえば画像のようなピンク色の電車を思い浮かべるのですよ。うん、やっぱりこれだよなぁ~。
 
昭和35年の401系登場以来、403系、415系・・と、ローズピンク色 (正式には赤13号という) は連綿と受け継がれてきましたが、昭和60年に国際科学技術博覧会 (科学万博) が茨城県で開催されることが決まり、常磐線が重要アクセスとなることから、車両のイメージアップを図ることになり、昭和58年から順次、白地 (クリーム10号) に青い帯 (青20号) を巻いたカラーリングに変更され始めました。
なお、このクリーム10号と青20号という組み合わせは、新幹線0系やブルートレイン客車 (14系14形と24系24形) も同じ色を採用しています。
“赤電” と呼ばれたローズピンクは、科学万博開催直前の昭和60年3月までに塗り替えが完了し、姿を消しています。
 
九州地方の近郊形電車 (421系、423系、415系) もローズピンクは採用されていましたが、国鉄末期の昭和61年から常磐線と同様のカラーに塗り替えられるようになりました。こちらの帯色は常磐線のそれよりも少し明るい青 (青23号) を採用しており、窓上にも細い帯が入ります。
 
この “赤電” 塗装、JRには継承されませんでしたが、同じ交直両用の417系が平成2年頃までこのローズピンクカラーを堅持していたり、またリバイバルカラーとしてお目見えしたことがあるので、平成生まれのお子ちゃま鉄道ファンにも少しばかり馴染みがあるかと思います。
平成12年に “ミレニアム” として、JR九州の南福岡電車区 (→南福岡車両区) に所属する車両 (F5編成) が、平成13年には常磐線勝田電化40周年を記念して、JR東日本の勝田電車区 (→勝田車両センター) に所属する車両 (K510編成) がそれぞれローズピンクに塗り替えられたのは記憶に新しいところかと思います。JR九州の車両は撮ったことがあるんですけど、JR東日本の車両は遠目で見たことがあるだけで、撮ったことはありません。
 
JR東日本の415系は、鋼製車については既に全車廃車されていて、ステンレス車体の1500番代のみが運用されていますが、常磐線の友部以北と水戸線での運用になっています。
 
今年、山手線で 「103系電車誕生50周年記念」 ということで、うぐいす色1色に塗られた電車を再現して注目を集めていますが、何かの折りにE531系でローズピンクとクリームの警戒帯を巻いた 「ピンクの常磐線」 を再現しませんか・・・?
 
【画像提供】
テック様
【参考文献】
ウィキペディア(国鉄415系電車、科学万博)