
昨日、愛車のバッテリーが上がってしまいまして、とりあえず応急処置をして息は吹き返しましたが、「最低2時間はエンジンをかけた状態にすべし」というメカニックの指示のもと、出勤まで(っていうか、職場まで)車を走らせ続けていました。そして晴海を過ぎ、佃大橋を渡り新大橋通りに差し掛かったところで家系を見つけました。店名から一度はスルーしたものの、そういえば家系も久しく食ってないなとばかりに、少しだけ不安を抱きつつ入ることにしました。
さて、昨日は何処に行ったのでしょう・・・。
行った店・・・・・・横浜家系ラーメン 港家場所・・・・・・・・・中央区入船1丁目(新大橋通り沿い~桜川公園の近く)食ったもの・・・・ 醤油チャーシュー麺(味付玉子、のりをトッピング)¥1,030-

スープ・・・○
「港家」という屋号の家系には過去二度行ったことがありますが2店とも血統は違いました。1回目は横浜市の国道15号線沿いにある「港家」で(「麺プレ」No.119を参照のこと)、「『吉村家』 直営店」とドデカい看板が印象的な店でしたが(因みにこの「港家」はいわゆる “吉村家直系” の店ではありません)、いつの間にか撤退し、今は「がんこ家」という新しい店になっています。そしてもう1回はアキバ(といっても蔵前橋通り沿いなので、アキバの北端になります)にある「港家」。ここは2年前に行きまして、「麺プレ」のNo.325に登場してます。前置きが長くなりましたが今回行った「港家」は後者の系統になります。
過去の「麺プレ」を紐解くまでこの「港家」がどこの系統だかをすっかり忘れておりました。もう行くまいと思っていたから。
さて、今回の入船の「港家」ですが、アキバ同様、何だか立ち食いそば系の店舗っぽいなっていうのが最初の印象。でも、自分で食い終わった食器類を返却カウンターに戻すということはしませんでした。アキバは忘れてしまいましたが、ここは基幹の醤油味の他に味噌と塩、そしてつけ麺があります。良く言えば「チャレンジ精神が旺盛」、悪く言えば「節操がない」。狭義で言えばこの段階で家系とは見なされなくなります。つけ麺は結構ラインナップに加えている店が多く、実際に私もかつてあの「蔵前家」でつけ麺を食ったことがあります。
注文してからそんなに時間を置かないでラーメンが運ばれてきましたが、そういう観点からも立ち食いそば的な感覚を持つのであります。
始めの一口ぃ~
見た目もさることながら、味も典型的な「壱六家」系。そういう意味で言えば、「港家」というのはヘタな「壱六家」直系店よりきちんと教えを守り、忠実に作られているなって思います。ダシもしっかりていたし、醤油ダレもちゃんとアピールしていたし、 “立ち食いそば系” の店にしてはなかなか良い感じのスーだと思いますよ。

麺・・・△
「壱六家」系であれば、長多屋製麺製だと思うのですが、箱を見ても「長多屋」とは書かれていませんでした。ただ、アキバの「港家」は長多屋だったので、入船だけ違うということはないと思われます。
長多屋製麺の特徴は酒井とよく似てて、バリカタにすると、酒井と同じくこの上ない絶妙の食感になるのですが、ここは「麺固め」の意味を全く理解していないです。あれじゃあ、普通の茹でと何ら変わりはないです。

チャーシュー・・・△
チャーシューの画像だけ何かヘンな感じになりました。
アキバのそれよりも柔らかさやジューシー感はまあまあでしたが、薄っぺらかったです。

玉子・・・○
限りなく “△” に近い “○” だと思って下さい。
白身の弾力感だけが合格ラインでした。
黄身の熟し加減は辛うじて及第点、味だけだったら情け容赦なく “×” ですね。
「味付玉子」って謳っているのに、味が全然無いんですよ。これはアキバと同様。ただ、アキバの時とは違い、いわゆる “伝家の宝刀” の注入はしませんでした。
総合評価・・・B2
結局、アキバと同じ評価でした。
この手の店ですと基本的にマニュアルがある筈なので、大体同じ味になるんですけど、麺の茹で加減についてはやはり作り手の技量が問われますね。
まぁ、「壱六家」系なら「壱」の字が屋号に付されるのがお約束なんですが(一部例外あり)、「壱」の字が付かない点と、同じ名前の店が数店存在することから、「壱六家」で修行した後、 “暖簾分け” という形ではない分離独立をして新たな道筋を展開していったというところでしょうか。因みに冒頭でも紹介した横浜にかつて存在した「港家」は「本牧家」の派生らしいです。